ep.12 移動 ページ13
部長「…君の移動が決まった。」
『…え?』
嘘、だと思ったが、目の前にいる上司の表情が嘘ではないことを物語っていた。
『…何故ですか。理由をお聞かせ願います。』
部長「引き抜きだよ。
…君の移動先は警視庁公安部だ。」
『警視庁公安部…』
部長「いきなりで申し訳ないが、もう決まった事だ。今日と、明日からの土日は休んでいいから、この3日間で荷物と気持ちの整理をつけておきなさい。」
『っ…はい。短い間でしたがお世話になりました。失礼します。』
部長にそう言われた私は頭を下げて部屋を後にする。
いつもニコニコしてるあのハゲ部長があんな真面目な顔するなんて…。
それにしても公安…
どんなところかな?想像もつかない。
私は別に部署の移動など嫌では無いが、せっかく出来た先輩や後輩と離れるのは寂しい。
皆になんて言おう…
そんなことを考えながら私は部屋に戻った。
美「先輩!大丈夫でしたか?」
『ただいま〜。大丈夫だったよ!私、今日このあと用事があって帰っちゃうから、パトロールはそうだな…山田くんと一緒に行ってもらっていい?』
美「用事、ですか…。わかりました。千尋先輩の分までしっかりパトロールしますね!!」
『おぉ!いつになく頼もしいね!あと、土日も居ないからよろしく!』
美「土日もですか?わかりました。」
『じゃ、そういう事だから。じゃあね!』
美「月曜日は一緒にパトロールしましょうね!」
『……』ニコ
"月曜日"
私はもうここには居ない。
最後の美華ちゃんの言葉に一度だけ微笑んで手を振る。
私は先程、会議室を出る間際に部長に言われたことを思い出す。
部長「それと、公安部に行くことは秘密にしろとのことだ。」
『秘密…ですか?』
部長「他の子たちには言ってはいけないよ。上手く誤魔化しなさい。」
『承知しました。』
公安部は秘密裏に仕事をすることが多いらしい。
バレるのは時間の問題かも知れないが、事情を知るものは少ない方がいいとの事だ。
後輩に嘘をつくのは少々胸が痛むが、しょうがない。
私は、不安な気持ちを少しでも紛らわすために、バックを持って"あそこ"へと向かった。
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「風見。次の月曜日から新人が入る。僕も顔くらいは出せると思うが、任せだぞ。」
「蓮水千尋さんでしたね。わかりました。」
「また連絡する。」
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りんねむ(プロフ) - 空白@吹部@Tp@不定期浮上さん» そうだったんですね!誤解が解けてよかったです!こちらも全然きにしていないので、どうかお気になさらないで下さいね!応援ありがとうございます!これからも楽しんで頂けるように頑張ります!(^^)/ (2020年4月14日 23時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - りんねむさん» けしてアンチとか冷やかしとかではなく私の知識不足なので…!100%私に非があるので気にしないで下さい!お騒がせしました…! (2020年4月14日 23時) (レス) id: 15a6a51f8f (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - りんねむさん» こちらこそすいません!お恥ずかしい…他の小説と混ざって勘違いしてました…!更新頑張って下さい!応援してます! (2020年4月14日 23時) (レス) id: 15a6a51f8f (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 空白@吹部@Tp@不定期浮上さん» vol.2以降では、設定の次にある"相関文"で明記してありますので!長い返信になってしまってすみません! (2020年4月14日 22時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 空白@吹部@Tp@不定期浮上さん» 作者の都合で、わかりにくい表記となってしまいすみません。ですが私自身、彼らの設定をきちんと把握しているつもりなので、これからはもう少し気をつけて執筆をしていきたいと思います。ご指摘ありがとうございました。これからも本作品をよろしくお願いしますm(_ _)m (2020年4月14日 22時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんねむ | 作成日時:2019年8月6日 13時