第29話 聞き込み調査 ページ33
『ハァ…ハァ…』
廊下を全速力で走り、食堂へと向かう。
…びっくりした…
ルッチさんの一瞬の隙をついて飛び出して来た私。
体を鍛えておいて良かったと心から思う。
でなければ、ルッチさんから逃げ出すなんて出来っこない。
ドンッ
『わっ！！すみませんっ！』
私が廊下を走っていると、誰かとぶつかってしまった。
顔をあげると…
カ「千尋…？どうしたんじゃ？そんなに慌てて。」
カクさんが私に手を差し伸べてくれていた。
『カクさん！すみません、私、周りも見ずに…』
カ「かまわんかまわん。それよりどうしたんじゃ？慌てておった様じゃが…。何かあったのか…？」
私はカクさんの手を取り立ち上がる。
すると私の心配をして下さるカクさん。
"何かあったのか…？"
その言葉に私はさっきのことを思い出してしまい、顔に熱が集中する。
『い、いえ！なんでもないです！……その、本当になんでもないですからっ！！失礼します！』
カ「千尋…？お、おい！待たんか！」
私は恥ずかしくなって、逃げるようにその場を後にした。
ガチャ
バタン
カ「おかえり千尋。あらどうしたの？そんなに息を切らせて。」
『カリファさん…。あ、いや、その……』
食堂に着くと珍しいお客さんがいた。
カリファさんはカウンター席に座り、朝食をとっているところだった。
彼女にも事情を聞かれ、また誤魔化そうと思ったが、カリファさんには嘘をついてはいけないと思い、私は先程のことを話始める。
『実はですね………と言う事がありまして…。』
私は少し口ごもりながらも全てを話し終わる。
カ「へぇ〜あのルッチがね。面白いじゃない。」
カリファさんはフフッと笑い、そんなことを言う。
『笑いごとじゃありませんよ〜。これからルッチさんと会うときどうすればいいんですか！明日だってコーヒー持って行かなきゃいけないんですよ？！』
カ「どうって、普通にしていればいいのよ。何も無かった様に。もし何か言われても、別に気にしてませんって感じで知らん顔していれば問題ないわ。」
私の嘆きに対してそう言ってコーヒーをすするカリファさん。
…普通にって…、
…適当だなぁ…。
変に慌てても失礼だしね。そうするしかないのかな？
『わかりました。知らん顔していつも通りにしますね…。』
カ「また何かあったら聞かせて？ま、貴方は誰にも渡さないけど。」
そう言うカリファさんはいたずらっ子の様な顔をしていた。
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りんねむ(プロフ) - ぴのさん» すみません。ルールをよく把握していませんでした。今後はルール違反をしない様、今まで以上に注意を払って執筆をしていきたいと思います。この度はご指摘のコメントをして頂き、本当にありがとうございました。 (2019年5月26日 13時) (
レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 歌詞の引用は禁止されていますよ (2019年5月24日 17時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - こんるりさん» コメントありがとうございます！そしてこの作品を読んで下さりありがとうございます。私も獣の奏者好きなんです！！これからも楽しんで頂けるように頑張ります(*^^*) (2019年3月10日 23時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
こんるり(プロフ) - まだ読み途中ですが、コメント失礼します。雫私大好きなんですよ！ハープ弾きながらとか、獣の奏者のエリンを思い出しました！これからも頑張ってください！応援しています！！ (2019年3月10日 13時) (レス) id: 7bb9678102 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - リーラさん» 私も好きだったんです！ありがとうございます(*^^*)頑張ります！ (2019年1月3日 23時) (レス) id: 4808652658 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんねむ | 作成日時：2018年7月30日 16時
