目が覚めたら棺の中でした (ページ5)

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朝になり、自然と目が覚める。元の世界へ帰っていることを願い、あたりを見回す。
景色は寝る前と変わっておらず、違う世界のままだと現実をつきつけられる。

「やっぱりか…。」

諦めて時計を見るとまだ6時という早い時間だった。元々この時間に起きていたから、体内時計が覚えているんだろう。

ともかく、この世界に馴れるためにいろいろ調べる必要がある。
そこで、まずは部屋を見ることにした。

私の部屋は一人部屋だけど、広さは四人分ととても広い。
広く使えることと、一人ということに嬉しさを感じることが普通だと思うが、とても広い部屋にベッドが一つしかないと、どこか寂しさを感じる。

「なんか、虚しい…。」

そんな誰に聞かれるでもない独り言は空気に消えてゆく。

気を取り直し、クローゼットやタンスを見ると
寮服、運動着、制服、実験着などがある。
学校で着る以外の簡易的な服もあり、随分用意がいいなと感激する。

他も見て回ったが、特にこれと言った特異な点はなく、過ごしやすそうな部屋だった。
なんとなく時計に目を移すともう一時間以上も過ぎていた。

急いで制服を着て部屋を出る。
そこで意外な人物にぶつかってしまった。