くまさんの小説風占い！ (ページ2)

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「だが、今の一番の敵は呂氏陣営だ。きっとあちら側も本格的に俺達を倒しにかかる」

「それは私に」

今の言葉を私に向けて言っているのなら、それは筋が違っている。
とはいえ、大王様の言いたい事は理解したつもりだ。
暫く二人で会うことは控えよう、と言いたいのだろう。

私は深呼吸をし、その場に跪いた。

「どうかご武運を、大王様」

「もう行くのか」

「外で蒙毅を待たせているので」

上から本殿へと続く階段を見下ろすと、蒙毅がこちらに気がつき、手を振っているのが分かった。
私は大王様に挨拶をし、下へと続く階段へと向かった。

「マドカ！」

大声で名前を呼ばれ、私は慌てて振り返った。

「何かあれば、いつでもこちらに来い。俺が娶ってやる」

そう言った大王様の顔は意外にも真剣で、私は内心驚いた。
いきなり王に妻にしてやる、と言われても返し方が分からないので今後はやめていただきたい。

「冗談として受け取ります」

私はそれだけを言い残し、階段を降りた。
そう言い返すだけで精一杯だ。

「冗談、か」

その後、大王様が寂しそうに笑ったことを私が知るわけもなかった。