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「おはようございます」
「うん…」
今日も早くから起こされ既にやる気が無い私とは反対に、きっちり支度を整えているユウ君。
その姿を見て蘇るのはあの嫌な記憶。
「行進ですか…？」
「しない為の早起きだそうです」
大きな欠伸が一つ。
起き抜けの頭では何も考えられない。
もう一度夢の中へさよならしたかったけれど、きっとまた布団を剥ぎ取られてしまうだろうから仕方なく準備に取り掛かった。
あれ、そういえば、あれだけ押しても引いても全然動かなかった扉がいつの間にか開いてる。
ばんやりとそんな事を思った。
「よく寝れましたか？」
「うん、ユウ君達は平気だった？」
「何とか生きてました」
昨夜、アーシェングロット君の作戦を聞いたらそのまま就寝かと思いきやいきなり寮生が押しかけてきて私だけ別の部屋に連行されたのだ。
三人も増えて寝る場所どうしようかと考えてたから助かりはしたんだけれども。
ただ、乱暴に引っ張られたのだけは納得出来ない。
そんな事されなくたって自分で歩けるもん。
「カリムさん、おはようございます」
閉じかける瞼を擦ってみんなについて行けばアジーム君のお部屋に到着した。
彼も寝ぼけてるみたいで、バイパー君に話し掛けられたと勘違いしている。
まだ朝だもんね、眠たいよねぇ。
いつもならこの時間はまだお休みしてる筈で、一番安心して眠れる寮の自室がとても恋しい。
けれど、もしも私がアジーム君の立場だったら。
いきなり部屋に入られ、おはようと声をかけられたら。
間違いなく速攻で覚醒すると思うしこれはきっと悪い夢なんだともう一度目を閉じるだろう。
「起きてても悪夢だけど…」
「そんな悲しい事を仰らないでください」
いつの間にか隣に居たリーチ君。
驚き過ぎて逆に声さえも出なかった。
がたがたと震える私を見てにっこり笑う彼の恐ろしさと言ったら…。
いつもは隠されてる尖った歯が顔を覗かせている。
急いでグリム君を抱き上げた。
「没収させていただきます」
「グリム君は私のところに居たいって！」
ふな、と目を潤ませる黒狸ちゃん。
彼がこんな目に遭ってるのは私の所為だって理解はしている。
けれど伸ばされたリーチ君の手を嫌がり私の腕を掴む姿が愛らしくて思わずきゅっと抱き締めた。
絶対に私が護るからね、安心してね。
「おや、嫌われてしまいました。しくしく」
「清々しいほどの嘘泣きだ…」
両手で顔を覆っても、音で直ぐばれちゃうんだからね。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
