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話し合いは激化していった。
みんな今のアジーム君にはついて行けないと怒り、剰え彼はスカラビアの精神に反していると言うのだ。
寮長たる者、属する寮の精神に一番相応しい人間でないといけない。
それが長に課せられた条件。
贔屓目かも知れないが。
彼は前寮長と決闘してその座を勝ち取ったけれど、アジーム君の場合は指名だったらしい。
へえ、そういう方法も有るんだ。
二年目にして知らなかった事がどんどん出てくる。
知識が増えたと喜ぶべきか、それとも能天気に過ごしてきた自分をきちんと戒めるべきなのか。
「…アイツが指名された時は、俺も嬉しかったよ」
ちりちりと脳裏を掠める音。
違う、何かが違う。
「それもジャミル先輩の助力あってのものじゃないですか！」
寮生達は彼が選ばれなかった事に納得がいかないらしい。
スカラビアは熟慮の精神に基づいた寮。
確かに、それだけで考えるとバイパー君が選ばれても可笑しくない。
「アジーム家の親戚筋の人間が本家の跡取り差し置いて俺を選べるわけが…あっ！」
「はぁ〜！？また"アジーム家"なんだゾ！？」
焦りの表情を見せる彼。
一番に怒った声を上げたのはグリム君だった。
実力主義のナイトレイブンカレッジ。
だからこそ名門と呼ばれている。
分かってる。理解はしてる。
けれど、アジーム君が悪く言われると胸がぎゅうっと苦しくなるのだ。
全部自分にも突き刺さる言葉だからだろうか。
「平等…」
それには私も含まれてるのかな、なんて。
場違いにも程が有る。
「大丈夫ですよ」
また暗い顔をしていたのか、ユウ君が背中を優しく摩ってくれた。
彼の声は人を元気にする力が備わってる気がするや。
「俺だって特別優秀なわけじゃない」
寮生からの言葉に戸惑った顔をしながら答えるバイパー君。
十段階で全て真ん中に達してるなら良い方だぞと口出ししたくなった。
飛行術さえ無ければ私もそこそこなのになぁ。
軽くなった心でそんな事を考えていた。
その他は平気なのに、飛行術だけは本当に苦手。
あれは教科と言うよりも教師に問題が有るのではと思ってしまう程だ。
数十分の間で筋肉という単語をどれだけ聞けば良いのだろうか。
「─お前達、こんな時間に集まって何をしている？」
唐突なアジーム君の出現に、空気が凍りつく。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
