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「みなさん、ようこそアトランティカ記念博物館へ」
捕獲されたまま海の世界に身投げさせられた私は、到着して早々体力が底を尽きた。
もうお部屋に戻りたいよ。
自由に身動出来ないからかいつもより何倍も疲労を感じてる。
「何だか活き活きとしてるね」
「Aさんもお元気そうで何よりです」
「これを見て言ってる？」
嫌味を言ってみたつもりだったのだけれど彼には通じなかったらしい。涼しい笑顔で返された。
「自業自得という言葉をご存知ですか？」
「だって」
「ねぇアズール。A水が嫌いなんだってさ〜」
「は！？」
いつかに見た姿が其処に在った。
眼鏡がずり落ち、目をまん丸にさせた顔。
そして、私の言い訳は弟君により遮られました。
別に嫌いなわけじゃないもん。
苦手なだけだもん。
もう何度も聴いてしまった彼のその声色に、小さな笑みが溢れる。
「なに笑ってんの？海に住んだら水嫌いなんてすぐ克服できんじゃね？」
「何の恨みがあってそんな非道な事を…」
「では僕が海の素晴らしさをご教授いたしましょう！」
「対価が怖いから遠慮するね」
ほっぺを掴まれ、私の口が尖る。
喋りにくいから離してほしい。
ふと鋭い爪が視界の隅を掠めた。
けれど、それらが私に触れる事は無さそう。
配慮してくれてるのだろうか。
「ねえリーチ君、苦しくない？」
「どーして？」
「呼吸の邪魔してないかなって」
此処に来る前は人間の姿だったからそんな心配は無かったが、先程からエラに私の胴体が当たってて不安に思っていた。
だから早く下ろしてほしかったのだ。
「…くすぐってぇからやめて」
「あ、ごめんね」
痛くないようにと優しく触ったのが逆に良くなかった。
エラを間近に見る機会なんてもう二度と訪れる事は無いから、好奇心が顔を出したのです。
「も〜。しょーがないから下ろしたげんね」
「ありがとう」
彼は人間の姿のままでいるアーシェングロット君に少しだけ茶々を入れてからトラッポラ君達の方へ移動した。
"銀のかみすき"って何だろう。
ふんわりと下され開放された私はというと、その不思議な感覚に戸惑っていた。
「Aさん、動きが硬いですよ」
「海の中なんて滅多に来ないから慣れなくて」
浮いてるような沈んでるような、変な感じ。
水中呼吸の薬を吐き出さずに飲み込めて本当に良かった。
もし飲めなかったら今頃きっと溺れてる。
魔法薬の味については長年の課題らしいが改善するにも問題が有るそうだ。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
