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「ところで…君達は何故学園に？」
名前が売れたと喜んでいるグリム君はさて置きで話を進めるバイパー君。
まあ不思議に思うよなぁと思いつつ、彼らにも同じ疑問を抱いた。
「オレ様たちには帰れる実家なんかねぇからな」
「私はちょっと訳有りでね」
グリム君の返答に彼が此方を向いたので少し付け足す。
折角抑えた怒りがまた込み上げてきそうになったが、どれもこれも全てはあの人の所為だ。
「へぇ…そうなのか。学園長にね…」
そんな人から仰せ使った暖炉の火の番。
グリム君は任された事を自慢気に話していて、その可愛らしい姿に心がほっこりした。
「…それは、使えるかもしれないな」
「何が？」
どうやら彼が小さく呟いた言葉を二人は聞こえなかったみたい。
なんて言ったのか尋ねるグリム君を上手に持ち上げ、一層彼は喜んだ表情をする。
私の些細な問い掛けは何処へ行っても綺麗に流される運命なのだろうか。
そんな予感が脳裏を過り、勝手に寂しくなった。
でも、もしかしたら私が聞き返した事には気付いてないのかも知れない。
これからはもっと大きな声を出そう。
「このスープ、嗅いだことない匂いがするんだゾ」
「それは熱砂の国の伝統的な家庭料理で…ああ、そうだ」
話題が逸れてしまい、心に少しだけもやもやが纏わり付く。
それを助長するように彼が私達を引き留める。
「良ければ君達も食べていかないか？」
「にゃに！いいのか！？」
縁だとか、あまりそういう事を言う人だとは思ってなかったので正直驚いた。
同時に少しだけ身構える。
彼とだって親密な関係ではないし、彼に自分の何を知っているんだと訊かれたら私は何も知らない。
私が勝手に面倒事を嫌ってるのかなと感じてただけ。
だから不思議に思ったのだ。
ユウ君とグリム君の噂を耳にした事があるならそれまでのだって知ってる筈。
石像とか、シャンデリアとか、その他諸々。
少し手の掛かる子が居ると分かってての発言なのだろうか。
誰とは言わないけれど。
「先輩？」
「え、あ、どうした？」
「ここに皺が寄ってますよ」
ユウ君は自分の眉間を指差す。
そして、怖い顔してましたと悪戯っぽく言った。
お陰で少し気は晴れたけれども不安が全て無くなった訳ではない。
頭がよく回るバイバー君が、考え無しに私達を誘うとは思えないもの。
「料理の完成まであと少しだ。君たちも手伝ってくれ」
何処か不思議な穴倉へと誘い込まれてる気分だ。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
