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「Aちゃん、捕獲完了っと」
「部屋に帰らせてください〜」
ぜぇはぁと荒い呼吸を繰り返す私と涼しい顔で私を小脇に抱えるダイヤモンド先輩。
その片手間に携帯で報告しないでください。
せめてもの抵抗をと思いじたばたしても特に影響は無いらしく、良い子だからね〜なんて言われた。
何をやっても些細な反抗程度で収められ、仕舞いにはあやされる。
私は赤ちゃんじゃありません。
しかも別に体重が軽いわけでもない。
──筈なのに、いとも容易く抱えられているのは何故？
「でもさ、前より体力ついたよね」
「この状況で言われても嬉しくないです！」
本人は褒め言葉のつもりだったんだろうけれど、何せ捕まってますから。
それだけの体力だって事、ちゃんと分かってますから。
確かに以前よりも少しくらい頑張ろうかなって気持ちが増えた。
でもやっぱり、変えられない事だってある。
「バルガス先生の授業も意欲的になったって喜んでたよ」
…その本人からはこっ酷く叱られましたよ。
まあ私が居残り放ったらかしたのが悪いんですけどね。
だって…リドル君は勿論だけど、後輩二人の事だって凄く心配だったんだもん。
誰も大きな怪我をしなかったのは結果論に過ぎない。
何度肝が冷えた事やら。
「A、単独行動はなるべく控えるようにと、あれほど言ったよね」
みんなと合流するや否や怒られた。
だけどね、リドル君。
命の危機を感じて逃げ出さない人なんて居ないんだよ。
あのままだったら、私はきっと今夜の晩ご飯に並べられてたよ。
野菜と一緒に大皿へ盛り付けられるんだ。
考えたくもない未来。
しかし一歩間違えてたら有り得た未来。
想像をするだけで鳥肌が立つ。
「狩人の血が騒ぐんだろうね〜」
「…何度も言ってますけど、私うさぎじゃないです」
「でもまた耳と尻尾生えてたよ？」
やっぱり病院に連れて行こう。
私をうさぎだと言う人みんな先生に診てもらおう。
そうした方が良い。
何か重たい病気とか見つかるかもしれないもん。
早いうちに見つけて対応しないとってお母さんも言ってた。
「学園長から頼まれたんだろう？」
「…直接じゃないもん」
「頑なだねぇ」
そんな言い訳が通用しないって事は私も最初から分かってるよ。
けれど、だからって素直に認めたくない事も有る。
というよりも、認めたら負ける気がする。
「やっぱり人違いなんじゃ」
「諦めるんだ」
少しくらい希望を持たせてください！
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りん(プロフ) - ラムさん» はじめまして！そう言っていただけると此方も凄く嬉しいです！ゆるゆる更新になってしまうかもしれませんが、頑張ります！ありがとうございます！ (2020年9月27日 0時) (
レス) id: 6f476b47f8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年9月26日 16時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年8月27日 15時
