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「絶対そいつ管理人じゃないっしょ」
「キングスカラー先輩の事じゃないかな」
私達は今、学園裏の森に来ています。
何故そうなったかお話しすると、筆箱を探す条件として放課後の栗拾いに参加してほしいと頼まれたから。
詳しくは教えてもらえなかったけれどリドル君への献上物らしい。
探し物が不得意な私は、それを飲むしかなかった。
まあ本気で嫌だったわけじゃないし、楽しそうだと思ったから受け入れたのが本音だけれど。
でも先に済ませたかった用事も有ったので遅れて参加し、丁度戻ってきた彼らと合流した。
そうしたらユウ君とグリム君が植物園でライオンに出会したって、尻尾踏んづけちゃったって。
何故かそれを聞いただけの関係無い私が震え上がる。
だってそこで昼寝してる人なんて限られてるから直ぐに誰か分かるんだもん。
お咎め無しで良かったね。
「もしかして此処って不良が多いのでは…」
「寧ろそういう人しか居ないよ」
治安悪いよね、分かる。
でも入学初日で色々やらかした人は極めて稀だよ。
まだ二回しか体験した事ないけれど。
「トレイ先輩のとこ持って行こーぜ！」
話しながら拾っていたらかなりの量になってた。
「お帰り」
大食堂の厨房まで足を運べばクローバー先輩が既に準備を終えて待ってたの。
流石、やる事が早いなぁ。
タルトを沢山食べられると喜ぶグリム君だが、この量を剥くのは相当骨が折れる。
でもお菓子作りは下拵えが大事なんだって。
帰ろうとしていた私を引き止めたトラッポラ君はそのまま自棄になって皮剥きを始めた。
え、栗拾いまでが条件だったんじゃないの…？
混乱する私。
私を見るトラッポラ君。
その瞳が、帰らせる気は無いと言っていた。
訴訟案件ですよこれは。立派な詐欺ですよ。
だって私は栗拾いに参加する事を条件に筆箱探しを手伝ってもらった。
という事は、私の役目は終わった筈じゃないですか。
それなのに何故君はおっかない顔して私を見るの。
「これを見て帰ろうなんてハクジョーなんじゃないっすか」
「…分かったよ手伝うから」
今まで私には後輩が居なかった。
極端に人との関わりを減らしていたから、話す人がそもそも少なかったのだ。
だからこういうお願いをされると断りづらい。
後輩二人のお世話は先輩二人に託そうかと思ってたんだけどそれも難しくなってきた。
顔を膨らませる彼も私と同じく手作業で栗の皮を剥いていた。
魔法使えばもう少し楽だろうに、変なの。
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りん(プロフ) - ラムさん» はじめまして！そう言っていただけると此方も凄く嬉しいです！ゆるゆる更新になってしまうかもしれませんが、頑張ります！ありがとうございます！ (2020年9月27日 0時) (
レス) id: 6f476b47f8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年9月26日 16時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年8月27日 15時
