14 ページ14
「ふぅん、ボクって激ヤバなの？」
早速なんですが修羅場ってやつです。
事の発端を説明すれば、私達は大食堂でお昼を食べていたんです。
今日も美味しいご飯をありがとうございました。
そこで昨日の四人がクローバー先輩やダイヤモンド先輩と一緒に座っているのを発見。
寮の話で盛り上がってるようなので近づいてみた結果が、これ。
どうしてこんなにも間が悪いんでしょうか。
「寮長！」
「あれ、トラッポラ君もそれ付けてるの？」
最近よく見る首輪を、問題児…ではなくて新入生も付けてたので聞いてみたら顔を顰められた。
もしかしてこれ聞いちゃだめな話だったかな。
「先輩の隣に居る」
「そんな事より、向こうでカリムが呼んでたよ」
「えっ 気づかなかった」
結果として彼の言葉を遮る形になってしまったが、自分に用だと言ってくれてる人を待たせるわけにもいかない。
少し失礼してみんなが座る席から離れる。
全然気が付かなかった。
アジーム君は高めの声だから聞き取りやすい筈なんだけどなぁ。
でもこの時間帯は特に騒がしいから仕方ないか。
「おはよう」
「おう、A！」
二人の近くまで行き声を掛けると、元気の良い返事が。
うん、矢っ張り彼の音は聞きやすい。
「何の用だー？」
「カリム…食べ物を口に入れたまま喋るな」
バイパー君のご飯はいつ見ても美味しそうだなぁと思うのは私だけじゃないだろう。
毎日欠かさず身の回りの世話をしたり料理を作ったりしなきゃと考えるだけで頭痛くなりそうだけど。
その相手がアジーム君ってなると余計に…。
悪口とかじゃなくて、単に大変そうだなっていう感想。
変な意味では全然ない。
「あれ、呼ばれてるって聞いてたんだけど気の所為だったかな」
「…そういえば授業で使う薬草について少し聞きたい事があって探していたんだ」
「お役に立てるなら喜んで協力するよ」
薬草は得意分野だから、何か力になれると思うし。
そう伝えれば、不思議な事にアジーム君がジャミルもだぞと自慢し始める。
「A」
不意に背後から声を掛けられ、振り返ればリドル君が立っていた。
「そろそろ購買に行くよ」
「はぁい」
角砂糖が無くなっちゃったらしいの。
食後の紅茶は角砂糖を二つ入れたレモンティーじゃないとだめらしくて。
これも法律にあるって言ってた。
必ず飲まなきゃいけない訳ではなく、飲むならそれって事だよね。多分。
だから別に飲まなくても規律違反ではないと思う。
…たぶん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 362人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - ラムさん» はじめまして！そう言っていただけると此方も凄く嬉しいです！ゆるゆる更新になってしまうかもしれませんが、頑張ります！ありがとうございます！ (2020年9月27日 0時) (
レス) id: 6f476b47f8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年9月26日 16時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2020年8月27日 15時
