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「すみません、先輩まで…」
「あっ、良いの良いの」
ユウ君が申し訳なさそうな顔をして此方を見ている。
私が勝手に決めた事だから彼が責任を感じるなんて有ってはならないの。
さぁ張り切って紹介していきましょう。
此処はドワーフ鉱山。
現在居る所は付近の森なのだけれど、既に何か色々と出てきそうな雰囲気だ。
どうしてそんな不気味な土地に居るのか。
私だって別に好きで来てるわけじゃないよ。
これには海より深い理由があるのです。
まず、逃亡したグリム君を見つけ出した所までは順調だったの。
問題はその後。
なかなか捕まえられない事に何かの血が騒いだのか、スペード君が魔法でトラッポラ君を投げ飛ばすという奇行に走ったのだ。
しかもグリム君が居た所は大食堂のシャンデリア。
これで何となく想像できたと思います。
そうなのです。
落ちました、シャンデリア。
そして壊れました。
何も信じたくなかったけれど散々な光景が目前に広がってるんだもん。
流石に無理があった。
風のように何処からとも無く現れた学園長はそれを見るなり大声で叫んでました。
まあそうなりますよね。
半ば自暴自棄になっていた私は口から出そうになった言葉を飲み込み、黙って彼らを見守っていました。
勿論、退学の話は出ましたよ。
でも私はそこから除外されてた。
今朝の事もあり犯人が誰かなんて一目瞭然だと言っていたからユウ君も無実だと訴えてみたけれど、聞いてもらえなかったの。
グリム君をしっかり見てなかったのはユウ君だからだって。
あれは私でも止められないよ。
魔法道具の心臓とも呼べる魔法石が無いとそれらは動かない。
しかも、特注品で唯一無二のシャンデリアを直す為には同じ性質を持つ魔法石が必要らしい。
それがとても昔の石でまだ残ってる可能性は無いに等しく、有っても此処だろうと学園長から訊いたのだ。
だから来ました、ドワーフ鉱山。
「こんばんは…」
奥の方にあった民家と言えるのか分からない建物。
お話でも聞けたらなと思い扉を叩いてから開けてみたのが中には誰も居なかった。
「っくしゅ」
荒れ放題で煤だらけ。
そんな場所に居てくしゃみが出ない筈もない。
「大丈夫ですか？」
「平気だよ、ありがとう」
ユウ君が優し過ぎて涙出そう。
こんな綺麗な心の持ち主、あの学園には少ないですよ。
「机とか椅子とか全部小さくねえ？」
「七つもあるね」
無人の家で時間を潰すのも勿体ないので私達は炭鉱の中へ行く事にした。
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りん(プロフ) - ラムさん» はじめまして！そう言っていただけると此方も凄く嬉しいです！ゆるゆる更新になってしまうかもしれませんが、頑張ります！ありがとうございます！ (2020年9月27日 0時) (
レス) id: 6f476b47f8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年9月26日 16時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年8月27日 15時
