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はぁ〜美味しかった!
ご飯中にあんなに人とお喋りしたの久しぶりだよ。
いつもは一人寂しく食べてるから。
話の殆どは、コナン君が関わってきた事件のお話だった。
事件ホイホイすぎて言葉を失っちゃうね!
どうして行く先々に厄介事が待ち受けているんだろう。
私は関係ないから良いけど。
そんな呑気な事を考えながら、私は家路を急いだ。
コツコツと小さく聞こえる音を知らんふりして。
少しだけ遠回りになる道を選んで家に帰り鍵をしめる。
戸締りはきっちりしないと。
家に帰っても誰もいなかった。
きっとお母さんはお出かけをしているのだろう。
車はあったし迎えに来てもらったのかしら。
まいっか、関係ないし。
お風呂が溜まるのを待ちながら携帯を触っているとメールが来た。
実は帰る前にコナン君と連絡先を交換したのだ。
『何かあった時に連絡して!』って言われたんだけど、何もあってほしくないなって思うのが普通だと思うのでできればこれを使う時は来ない方が良い。
持ってるだけで吸い込みそう。
まぁさすがにそれはないだろうが。
「ん?」
メールの内容はこうだった。
"さっき話した事は内緒にしておいてね!"
…ん?
べつに良いけど、どうしてなんだろう。
というか…何を内緒にすれば良いのかな?
たくさん話をした中で特に秘密にしなきゃいけない内容が何なのか分からない。
だって私からしてみれば全部が内密の用件だと思うから。
「全部でいっか」
考えるのめんどくさい。
放置しちゃおう。
だって明日からはいつも通りなのだから。
気持ちを切り替えてお風呂はいって早く寝よう。
ふんふんと鼻唄を歌いながら脱衣所へ向かった。
小一時間後 お風呂から出るとほくほくと火照った熱が体から放出してる。
またこんなに時間かかっちゃった。
(私的には二十分で入りたいのに)
乱雑に髪の毛を乾かして、お水を飲んで、ベッドへ直行。
高反発なのにふわふわしててとっても最高。
それにしても今日はハードすぎた。
まさか自分が事件に巻き込まれるだなんて思わなかったから。
できれば平穏に暮らしていきたい人生なのだ。
何も無い、平坦な道を。
だからなるべく彼と関わらない方が良いと、無駄に鋭い私の第六感が言っている。
それに従わなきゃ。
今日が非日常だっただけで、明日からはまた平凡な毎日が帰ってくる。
イレギュラーなのは今日だけ。
頭にそう言い聞かせて静かに目を閉じた。
その願いが見事に打ち砕かれるだなんて知らずに。
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作者名:りん | 作成日時:2018年3月22日 22時