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「すみませんね、子供っぽくて」
膨れながら手元の料理を口に運ぶ。
うん、美味しい。
でもそう簡単には許せないから。
だって普通に失礼じゃないですか？
人の顔をジロジロ見るなり年相応に見えないだなんて。
失礼極まりないので許しません。
「若く見えるのは良い事ではないですか」
「全く良い事なんてありませんよ」
「そうなの？」
コナン君が再び小首を傾げる。
この子は少しあざとい気がする。
でも可愛いからそこは許しちゃうよ。
少し思い出話をしよう。
えっとね、これは私がよく体験する事で、実に面白くないんだ。
ただもやもやを晴らしたいだけなの。
この顔
前から歩いてくる、何が何でも我が道を行くと決めたおばさんは少しも譲る事なく突進してくる。
心の中では色んな反発の言葉を述べていたけれど態度に出せなかったから笑って誤魔化した、っていう話。
やめよう、掘り返して悲しい気持ちになってしまう。
「おっ、怒らないで〜っ」
「う…」
「すみませんでした…」
「うぅ…」
私が怖い顔をしてしまっていたのか、コナン君が少し慌てた表情で私を見上げる。
続いて安室さんは眉尻を下げてこちらを見つめる。
何でそんなしょぼんとするんですか。
許したくなるじゃないですか！
二人の目はまるで捨てられた子犬のようにきゅるるんとしていた。
「気にしてないので大丈夫ですよ、慣れてますから」
初めの決意はどこに行ったのやら。
僅か数分で私は自分を曲げる事になった。
良いよもう、コナン君を抱きしめるから。
今は対面して座ってる所為でできないけど、あとで絶対に抱擁するんだから。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした！」
数時間滞在してしまったせいで、外はもう暗くなってしまった。
たくさんお話できて私的にはとっても嬉しかった。
「じゃあコナン君、今日はどうもありがとう」
「こちらこそありがとう！またAお姉さんとご飯食べたいな」
「そう言ってもらえて嬉しいな〜」
先程心に決めたコナン君抱擁計画を実行し、頭を撫でる。
ほんのり顔が赤いの可愛い。
「じゃあ、ばいばい」
「ばいばーい！…あ！Aお姉さん！」
「どうしたの？」
「デパートでのことなんだけどさ…」
こちらの都合上、安室さんは既に出演しているという設定で進めさせていただきます。
(本当は間違えてただけだなんて言えない…)
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作者名：りん | 作成日時：2018年3月22日 22時
