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「お洒落な所だね」

コナン君に連れてこられた場所は“ポアロ”というお店だった。
落ち着いた雰囲気が大好きな私は入るなりわくわくしてしまっている。

そして驚いたのが彼のお家はこの真上だという事。
こんな素敵なお店の近くだなんて羨ましい。

「ボクもよくここに来るけど、ご飯もとっても美味しいよ!」
「そっかぁ、そっかぁ…!楽しみだなぁ」

私達を席まで案内してくれた可愛らしいお姉さんに注文を取ってもらい、料理が運ばれてくるまで止まる事なくお喋りをしていた。

内容は全部彼が遭遇した事件について。

聞く限り、この子は事件を吸い寄せてるのかな?と思う程たくさんの出来事に巻き込まれていた。

米花町はこんなにも治安が悪い場所だったっけ。
少なくとも私はこれまで一切そんな事件に遭う事なく過ごしてこれたのだけれど。

「それにしても大変だね、毎日のように事件があったら安心して夜も眠れないんじゃない?」
「大丈夫ですよ。この国は警察がいますから」

コナン君とお話ししてたら急に知らない人の声が聞こえた。
本当に急だったから思わず体が跳ねてしまい恥ずかしい。

でもいきなり話しかけてくるのもだめだと思うのです。

「あぁ、すみません…。なかなか興味深い話をされていたものですから」
「安室さん!今日はいないかと思ってたよ」
「つい先程来たところだよ」

コナン君とこの髪の綺麗な彼は親しい間柄なのだろうか。
うん、たぶんそうだ。
とっても仲良しに見える。

人見知りをしてしまう性格の所為か話題に入る事ができない。

でも今は二人のお話の時間だもんね。
ここは大人しくこの彼が運んでくれたご飯を食べていよう。

「あ! このお姉さんはAさんっていって、さっき知り合ったんだ!」
「どうも安室透です」
「あっ、えっと、冬村Aといいます」

急に話を振られて慌ててながらもとりあえず自己紹介。

安室透と名乗った彼の笑顔はどこか不自然で、しっくりこなかった。何でだろう。
とくに変じゃないはずなのに。可愛らしい顔なのに。

…そうだ、よくよく考えてもみるんだ。
会ったばかりの人とお食事なんて怪しまれて当然じゃないか。
いくらコナン君自身が私を誘ってくれたと言ってもそれを信じてもらえるわけがない。

え、やっぱり逮捕される?
何か法に触れちゃいました?

無意識下での行動程、恐ろしいものはないからね。

再び最悪の事態を想像してしまい、恐ろしすぎて考えるのをやめた。


よし、悟りを開こう。

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作者名:りん | 作成日時:2018年3月22日 22時

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