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目が覚めたらふわふわのベッドに寝かされていた。
たしか、私はコナン君に何かされて眠たくなったような…。

こう…手首のあたりを触っていた気がする。

そうだ腕時計。
きっとそれに何かの仕掛けが施されていたんだ。

「目が覚めましたか」

沖矢さんはノックもしないで部屋に入ってきた。
少しくらい物音立てないと人は驚くんだから。

彼は警戒心丸出しの私に小さく笑う。

何笑ってるんですかこっちは笑い事では済まされない事されたんですよ分かってるんですか。

「あ、Aお姉さん起きたんだね」

もう私は誰も信じない。
こんな可愛らしい坊やがあんな事するだなんて。
見かけ騙しにもほどがある。

結局は眠らされたみたいだし。注意したのになぁ。

「そんなに怖い顔しないでよ、あのままだとAお姉さん帰るつもりだったでしょ」
「当たり前ですけどそれが何か」
「だから怒らないでって…最近身の回りでおかしな事なかった?例えば、誰かにつけられてたとか」
「ありません」

もうお家に返して。
ここに居るとろくな目に遭わないって学習した。
私は頭が良いから。

ぶっきらぼうに答える私に向かって彼は「本当の事言って」と怒った様に言った。

それは脅迫ですか。

本物はそんな生温いものじゃないよ。

「本当にないから。もう帰っていいですか」
「私からも質問させてください」

こうなんで次から次へと…いい加減にしてよ。
仕方ないから聞くけど。

「どうして紅茶に何か入ってると分かったのですか」
「え、何か入ってたんですか?」
「とぼけても無駄だよ。だって最初に飲んだ時すごい怖い顔してじゃない」
「本当に何の事?変な顔してたと言うのなら、それは紅茶の味が私の好みとは違ったからです」
「では次の質問です」
「まだ何か?」

私が腹を立ててるって分かってないのかな。
こんなにも態度に出してるのに。
それとも分かっててやってるなら相当性格悪い。

あぁもう何でもいいから家に帰りたい。

「あなたの髪…随分と綺麗な髪色をしてるようですがハーフだったりしますか?」
「…私の親は両方とも生粋の日本人です」
「あともう一つ」
「もう良いじゃないですか」

だんだんと苛々が増していく。
気持ちの制御ができなくて声が荒々しくなった。

だめだ、落ち着かなきゃ…。

私は冬村A。平凡な日常生きる大学生。
普通の家庭で育ち父と母の他に兄がいる十九歳。

それなのに。


「君の旧姓に少し興味があります」


どうして私に干渉してくるの。

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作者名:りん | 作成日時:2018年3月22日 22時

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