CITRUS (ページ7)

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　応援団のメンバーやら前日準備の流れやら、なんとなくジェシーを横目にしながら先生の話を聞く。実行委員の担当がなかなか好きな先生でもあるし、体育祭実行委員って悪いものではない、かも。

樹「お前ジェシーのこと見すぎじゃね？」
　「うっわ、私のこと監察してんの？なかなか責めたことするね」
樹「いやちげぇよ、普通に視線が先生じゃなくてジェシー側なんだよ。いや〜本当よかったね、実行委員の相手が俺で」

　やかましいわ、とツッコミを入れつつ配られたプリントに一通り目を通していく。なるほど、役割はこうなったのか…ジェシーと私が男子短距離走の順位係で……ん？

　いや、ちょっとまて。ジェシー？と、私が？男子短距離走の順位係を…？なぜクラスの境界を超えての2人を選んだ？クラスの2人の方がめんどくさくないはずだし、混ざらないだろ。

樹「俺、A組の田中麻里ちゃんって子とリレーの順位でペアなんだけど、どんな子？」
　「ダブル田中じゃん。麻里優しいよ、よかったね」
樹「ほー。なら安心だわ。Aは？」

　私の名前を見つけた田中が、「あ」と短い声を漏らす。肩震わせて顔を覆うもんだから、こりゃあ笑ってるな、と呆れつつも紙をもう一度見る。

　ジェシーとペア、ねぇ…。

麻「ジェシーくん、Aちゃんとペアなんだ！やっぱり幼馴染ってすごいね！」
ジ「へへっ。まあ、ね…」

　知ってる、あれ、考え事してるときの表情でしょ。私とペアになるのがそんなに嫌なのか、って決めつけちゃってちょっと落ち込む。