Curtain call. 〈Hokuto.M〉 (ページ41)

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『…あ、百合花ちゃんのことは…』
「大丈夫。俺が何とかするから。…というか、もう大丈夫かも？」
『へ？なんで？』
「すっごい声出たね。いや、相談してくれた友達から教えてもらったんだけど、薬剤師辞めた…のかな？」

あの後、私たちは完全に恋人となった。今は公園を出て、前行った砂浜にもう一度行こうと言う話に。まだ実感は湧かないけど、繋がっている手を見れば現実なんだ、と。

百合花ちゃんのこともあったから、それを話すと「薬剤師やめたっぽい」のような返事が返ってくるから、少し安心。北斗が悪い思いせずに済むから。

『そうなの？』
「んー…嘘つかない友達が言ってたから本当かも」

嘘つかない友達がいる、ってすごい素敵なことじゃないか。

『その方が相談乗ってくれたの？』
「うん。」
『頼もしいね。今度会ってみたい』

名前は“高地優吾”さんって言うらしい。
……ん？高地優吾……？？？

「…A？どうしたの？」
『…知り合い、かも』
「えっ！？ちょっと特徴言うね。」

サッカーが上手で、嘘つけなくて、優しくて、笑顔が素敵で…いや、全部当てはまるじゃん。

『確定…』
「…まじ？」
『まじまじ。わー、東京きてたんだ…』

高地とは中学時代の友達だった。確か、席が隣になって親しくなった気がする。