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北斗side
『あのさ、俺さっき__』
この続きは、「好き、って言ったじゃん?」。
俺のこの気持ちが間違っていなければ、今でもAのことは好きだ。
東京に来てからAのこと頭から離れなかった、っていうのも偽りは無い。
これを言うのと同時に、お風呂が沸きました、と聞き慣れた音が聞こえた。まさかこのタイミングで、ってAと目を見つめ合って笑い合う。
このセリフの続きは今伝えても何も変わらないかな?って思ってAをお風呂場まで案内する。
『お風呂こっちだよ。着いてきて』
「ありがとう」
案内し終わると、再びリビングへ戻る。
…あ、パジャマどうしよう。
俺の洋服でいいかな…でも緩いな…。
『A、パジャマは俺の持ってる洋服でも良い?』
「いいよー!」
『ごめん、ありがとう。』
リビングからお風呂場までそんな距離はないから、声だけで会話をする。
『…これでいいかな』
白のパーカーに、足に余裕のあるズボン。
泊まってもらうのとかあまり無いことだからよく分からないけど、これで大丈夫そうだろうか?
少し悩んだ後、お風呂のある洗面所に洋服を置く。
再会した好きな人と一緒に居れて幸せなことだな、って改めて思った。
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作者名:Y | 作成日時:2022年12月5日 17時