雄英高校の鎖切くん。 (ページ1)

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１.輪廻の悪魔ページ1

ヴゥン……。

　血で紅く濡れた泥濘に立つ男が二人。
　鼓膜を揺らすは、時折空回りするエンジンの唸り。

「おい！ A！まだ立てるよな！？」

『あぁ……舐めんな。こちとら不死身やぞ』

「いや一応死ぬだろ」

『生き還ったらチャラやろ』

「ふははwそうか、生き還ったらチャラか……」

『ほれ、前見ぃや。銃野郎がもっかいお出ましやぞ』

　真っ二つにしたはずのヤツの胴体は、既に再生している。
　そりゃこれだけ血があればねぇ……まぁそれは俺も同じだけどな？

「あぁ。今までありがとな。 A」

『は？』

「おい、コイツ廻してやってくれや」

『何言って……』

「ま、次の世界は、上手くやれや」

『テメ……輪廻のッ！やめろ！まだ銃野郎がッ！』

「もういい。お前は、よくやってくれた。だから、これからは俺より……」

　あいつの言葉を聞く前に、俺の視界は塞がれ、意識を手放してしまった。