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『来ないなぁ』
案の定、約束の時間になっても彼は現れない
まぁうちの旅館のつくりに問題があるのだけど…
多分ここを初見でたどり着ける人いないと思う。
『探しにいこ…』
多分迷うならここにいるはずなんだけど
園庭に行こうとした人は大体ここの角で曲がっちゃうんだけど、
本当はその1つ向こうの角で曲がらなきゃいけない
SG「もう、ここどこなの…園庭ってどこなの…」
『あ!』
SG「あ!さっきの子じゃん!ねぇ、園庭って結局どこなの!?」
『やっぱし園庭の場所知らなかったんですね、こっちです』
SG「…」
唇とがらせてる。可愛い。
『どうしたんですか?』
SG「なんか、こっちから誘ったのに場所知らなかったって恥ずかしいじゃん」
そんなことで恥ずかしがってるの可愛すぎる…
『安心してください。初見で園庭にたどり着ける人なんていないですし』
SG「そうだったんだ、じゃあなんで分かりやすくしないの?」
『それは行ってみたら分かりますよ』
SG「うわぁ…すごい…」
『すっごく綺麗だから、前はお客様にも来ていただいてたんです』
SG「もう封鎖してるの?こんなに綺麗なのに」
『段々とマナーが悪くなっていって、ゴミがポイ捨てされたり、ひどい時はそこの花壇の花が踏み荒らされていました。』
SG「ひどいね、こんなに綺麗なのに」
『だから家族で話し合って、ここは封鎖することにしたんです』
SG「そっか、僕そもそもここを封鎖してるって知らなかったよ」
『だから、園庭でって言われたときすっごくびっくりしましたよ』
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作者名:炭火焼き定食 | 作成日時:2023年2月11日 15時