恋って言われてなくても愛に行っていいですか？ (ページ19)

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「そのファンクラブの主っていうか長みたいなやつがさ、ガキ大将だったわけ。」

「こわ…」

「ナウンさんと仲良くしたらどうなるか分かんない、って皆口を揃えて言ってたんだってよ」

「だから、図書室が秘密のデート場所になってた」

『うわ〜、憧れるなぁ…』

「けど、一回見られたんだって。そのデート」

「え、ヤバイじゃん」

「ガキ大将に忠告された、でもヒョンジュは別れなかったんだ。会うのもやめなかった。」

「ナウンさんのことが好きだったから」

「あいつへの嫌がらせはエスカレートしていった。殴られたこともあったらしい」

「けど、あいつは我慢した。誰にも言わなかったんだ。絶対ナウンが自己嫌悪に陥るだろうから、って。」

「けどな、ナウンさんが自分と別の高校に通うって知ったんだ。」

「その時にあいつはナウンさんと別れた」

「あいつもしんどかったんだろうな。」

「俺は高校に上る前にソウルに行って、痩せたヒョンジュからこの話を聞いた。その後あいつなんて言ったと思う？」

もっとあいつの側にいてやれたら良かったのに。
あんなやつの脅しなんかに屈さなければ良かった。
あーあ、あんなやつが邪魔してこなけりゃなぁ

「まぁ、話しすぎたけど、俺が言いたいのはつまり、あれだ。」

「恋を邪魔させたくないんだよ」

「変なのに邪魔されて別れて、心が酷い状態になったやつを俺は知ってる。」

「だからこそ、お前にはそうなってほしくなかったんだよ」