52回目 ページ5
ハードな練習を終えて、宿舎に帰ってきた俺達。
今日の練習は死ぬほどきつかった。
というか最近の練習はずっときつかったから、ストレスが溜まっていたんだと思う。
「なぁオッパ、作業部屋そろそろ片付けてや」
作業するための部屋は、俺らの宿舎にも一つある。
Aと俺が共同で使う部屋だ。
後で片付けてようと思っていたのに、
なんて子供じみたことが頭に浮かんで、
疲れている時に言われたら止めれなくなった。
WZ「俺今疲れてんねんけど。ていうか後でやろう思てたし」
「…じゃあ後でやればええやん、なんでわざわざそういうこと言うかな」
WZ「いちいちうるさいなぁ、そもそもここは俺の部屋やろ。俺がファーストプロデューサーやねんから」
そのことがAの地雷だなんて、分かってたはずなのに、
WZ「お前はセカンドプロデューサーやろ」
目の前の子が、みるみるうちに悲しそうな顔になった。
「んなもん分かってるわ」
「メインダンサーにもなれへんし、1位だってなれへんかったし、メインプロデューサーにもなれへんかったし」
「オッパが作った曲の方がええなんて、分かっとるわ」
あいつは、Aはずっと気にしていたんだ。
セカンドプロデューサーってことを。
俺が作った曲の方が良い?
そんなわけないだろ、お前と先輩の曲がどんだけ流行ったと思ってんだ。
そうだ、俺は
相棒の自分よりも先輩との曲の方がウケたことに
嫉妬していたんだ。
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作者名:炭火焼き定食 | 作成日時:2024年1月15日 20時