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そっとベッドへと押し倒される。
｢…嫌だったり、怖かったりしたら言って｣
僅かに震える身体をまるで慈しむように見て、そう言ってくれた。
心配しないで、の気持ちを込め、秀一の首に手を回してさっき秀一がしてくれたように唇を合わせる。
｢しゅう、なら、大丈夫…｣
一度離して、だけどまだ唇が触れそうな距離で、そう呟いた。
ごくりと喉を鳴らした秀一が何かを堪えるように、くしゃりと私の頭を撫でて、
｢……あんまり、可愛いこと言わないで｣
その言葉を頭が理解する前に、唇を塞がれる。
触れるだけだったソレが、段々と啄むようなものに変わって、すべてを食べられてしまいそうな感覚だった。
深くなる口付けにどうしていいか分からなくて。
開いた口の隙間から舌を入れられて掬い取られる。
吸ったり押し付けられたりするその動きに拙くもついていくのが精一杯だった。
息が苦しくてトントンと秀一の胸を叩いてみる。
ゆっくり離れた秀一の表情が、とても扇情的で、体温がまた一気にあがる。
｢…大丈夫？｣
｢ん…、でも、キスは初めてだから、どうしたらいいか、分かんなくて…｣
｢…え、｣
暫く固まった彼が、はぁーっと長い溜息を吐いた。
吐き切ったかと思えば、ぎゅっと抱き締められる。
｢秀一…？｣
｢…どこでそんなこと、覚えてきたの｣
｢そんなこと…？｣
静かに耳元でそう言う秀一に、何かまずいことでも言ってしまったのかと身体が強ばる。
｢…私、おかしかった…？｣
もしかしたら、父に抱かれ続けていたせいで、変な事を覚えてしまったのかもしれない。
無意識に、普通じゃないことを。
｢やっぱり、汚い…よね、｣
嫌なのかもしれない、秀一は。
恋人なんかじゃないのに、こんな行為。
ましてや親に抱かれた、私となんて。
父のことも母のことも忘れたい一心で私はなにも、秀一の事を考えていなかった。
そんな最低な事に、今更気づいてしまう。
急に心が冷えて、怖くなった。
｢あー…、ごめん違う、そうじゃない｣
体を起こした秀一が、悲しそうに、強ばってしまった身体を撫でる。
そして頬を優しく撫でられた。
｢そうじゃなくて…、可愛いすぎて、むり｣
秀一の、熱を持った手も言葉が、私の思考を溶かしていくような、気がした。
何度も安心させるように頭を撫でられる。
｢ねえA、忘れさせてあげる｣
何もかも。
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なー(プロフ) - 莉桜さん» ありがとうございます！ラストの構成はドラマの７話終了後からずっと決めていますのでもうしばらくお付き合いください(><) (2019年10月16日 22時) (
レス) id: 346cc34a59 (このIDを非表示/違反報告)
なー(プロフ) - 紗里さん» ありがとうございます！コメントしてくださる事が励みです(ToT)すみません、もう少し完結までかかりますがお付き合いください！ (2019年10月16日 22時) (レス) id: 346cc34a59 (このIDを非表示/違反報告)
莉桜 - とても読み応えのある作品だと思います！更新、お忙しいとは思いますがぜひラストまで読みたいです！！楽しみにしてます！ (2019年10月8日 8時) (レス) id: 73bed802f4 (このIDを非表示/違反報告)
紗里 - すごく素敵なお話ですね!最後まで読んでみたいです。更新大変だと思いますが楽しみにしています！ (2019年9月28日 20時) (レス) id: 1dbc53bd3a (このIDを非表示/違反報告)
なー(プロフ) - 璃々さん» あまりに更新しなかったので完結判定されちゃいましたかね(⌒-⌒; )ここで終わらそうという構想はあるので仕事でなかなか更新がままならないのですが頑張ります…！ (2019年8月23日 15時) (レス) id: ec49a5da0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なー | 作成日時：2019年6月20日 19時
