3年A組《短編集》

里見 好き好き大好き ページ7

「里見くん里見くん！」


里見「何？」



朝からうるさいコイツは間宮A。毎日のように話しかけてくるから他の女子なら優しく接するところ、冷たくしてる。でもめげないから面倒くさい。



「まあ、特に用は無いんですけど〜
今日も朝練お疲れ！って意味でのコーヒーいる？？」



朝からよくこんな声出すよな。どこから出てんだよ。



里見「いらないけどお前どうせコーヒー飲めないでしょ？」

「飲めない事は、、無いけどね！？」

里見「さんきゅ」



無理やりアイツの手からコーヒーを取って教室を出る。後ろで何か言ってるけど気にせずに歩く。


コーヒー飲めないの、ちょっと可愛いって思ったなんて絶対言ってやんない。



〜放課後〜


「里見くん里見くん！今日も部活あるの？」

里見「あるけど？」

「分かった！待っとくね〜」

里見「一緒に帰んないけどね？」



そう言ったけど全然聞いてない......
まあいっか。どうせ待ってないし




部活が終わって帰ろうとしてると


友達「おいおいお前のお姫様が待ってるんだったら一緒に帰ろうとか言ってくんなよな〜。俺ぼっちで帰んなきゃじゃん！」

里見「は？」


校門を見るとアイツがイヤホンで音楽を聴きながら待ってた。


里見「嘘だろ...
ごめん。俺ちょっと行ってくるわ」


アイツの所へ走っていってイヤホンを耳から取るとビックリしたような顔をして俺の方を見てくる。


「どうしたの？」

里見「どうしたの？じゃないよ。ほんとに待ってると思わなかったから」

「私も。来てくれると思わなかった。来てくれてありがとう！」



お礼言われるほどの事して無いし。そう心では思ってても俺をキラッキラした目で見てるコイツにちょっとだけ可愛いって思った。言いたくないけど。



「それでね〜真壁くんが兵頭くんと一緒にしてて面白かったんだぁ笑」



俺が相槌を打ってるだけでも話はどんどん進んでく。コイツといたら話途切れなくて楽しいだろうなって思った。言わないけど。


「送ってくれてありがとう
また明日ね！ばいばーい！」

里見「待って」


帰ろうとしたアイツの手を引いて俺の手の中に閉じ込める。


「里見くん？どうしたの？」


俺を不思議そうに見つめる目が凄い可愛くてつい、


里見「可愛い」


今まで言ったこと無かったけど初めて口にすればみるみる赤くなってくあいつの顔。それさえも可愛いと思った。唇を重ねる3秒前。Aの顔は今までで1番可愛かった。

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