【wrwrd】女医の担当は総統様 (ページ21)

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17.治療〈11日目〉ページ21

今日から私は、グルッペンに付きっきりで
見させてもらうことにしたが、
グルッペンが起きる気配は未だになかった。

『グルッペン、おはよ。
点滴、変えるね』

返してくれない、1人だけの会話。

『シッマから聞いたよ？
私を連れ戻すために、自分から前線に行ったって...』

昨日シッマから聞いた。
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kn「グルッペン兄さんがな、Aを連れ戻すために、
「俺自ら前線にいく」って。かっこよかったで？」

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そう聞いた時、胸が締め付けられた。

『みんな、グルッペンが目覚めないから、
城の雰囲気が暗くなっちゃった...』

何言ってんだろ。私、

『誰のせいだよって話だよね。
ごめんなさい...』

コンコン

誰か来たみたい。

『どうぞ～』

ut「またネガティブ発言してるん？」

『.....』

ut「僕のことは好きなように呼んでやー」

『大先生...』

ut「グルちゃんな、めっちゃ心配してたで？
何処にいるか分からん時なんて毎日、
「Aの場所はわかったか？」って」

『そうだったんだ...』

ut「なんなら自分で探してたでw」

『え？』

ut「1人で資料集めてさ」

『....』

ut「でもな、なんで1人の総統が、
1人の女医にここまで尽くすと思う？」

『？』

ut「グルちゃんは、

Aちゃんの事好きやってんで」

私はまた涙が溢れた。
グルッペンは私のことを好きでいてくれたのに、
好んでくれてたのに、私は裏切ってしまった。

『私っ...私っ...』

ut「裏切ってしまったって思ったやろ？
暗い気持ちで考えてたら、グルちゃん悲しむで？
「泣かんといてや」って」

『グルッペンなら...言いそう...』

ut「そやな。じゃ、そろそろ行くわ」

『ありがとうございました』

ut「俺で良かったら、また聞くで」

『はい！』

ここの幹部さんは
何故こんなにも優しいのだろうか？
その優しさにまた救われた。