【wrwrd】思い人は将軍様【gr】 (ページ18)

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17.信じてるページ18

私はカゴに揺られながら、鴉国を目指した。
しばらくすると、

「着きました！」

『ありがとうございました』

私は久しぶりの鴉国に足を踏み入れた。
しばらく歩くと、召使いに見つかった。

「お嬢様！
おかえりなさいませ」

『お母様のとこに案内していただける？』

「こちらです」

ついて行くと、お母様の部屋に来た。

コンコン

「入りなさい」

『失礼します』

「まあ！Aじゃないの！
心配してたのよ？」

『心配ですって？心配なんて無用よ。
なんで、我々国まで巻き込むの！？』

「そこまでしないと、あなた帰って来ないでしょ？
それに、お見合い相手が決まったのよ」

『ちょっと待って、どういうこと！？』

「あんな男よりも、ずっといいわ～」

『あんな男って...グルさんのこと...？』

「そうよ。ただ見た目がいいだけじゃない」

『.....ないで』

「なに？」

『グルさんをあんな男なんて言わないで！
そこら辺の男よりもずっといいわ！
お母様のわからず屋！』

バチン！

『...！』

「あなたをそんな子に育てた覚えはないわ！
頭を冷やしてきなさい！」

私はよろよろと立ち、
久しぶりの自分の部屋に行った。

コンコン

『どうぞ』

「入るよ？」

『ばあや！』

「おかえり、いきなり帰ってきて、
どうしたんだい？」

『ばあやっ...』

私はばあやに全てを打ち明けた。

「辛かったね...
今でもその人は好きかい？」

『もちろん！大好きよ...』

「なら、もう少しの辛抱だよ」

『どうして？』

「Aがグルッペン君のこと大好きなんだろ？
なら、向こうも同じように愛してくれてるよ。
ただ、今愛してる人がいないだろ？
大丈夫、迎えに来てくれるよ」

『ほんとかな？』

「大好きな人を信じないでどうするんだい」

『そうだね...
ありがとう、ばあや。私信じる！』

「大丈夫、絶対あんた達は結ばれる」

『ありがとう』

私はその期待を胸にしまった。