零な彼女と零の食卓【安室透/降谷零】

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「「カンパーイ！！」」



...どうして結局こうなるんだ
自分の好きな女が他多くの男に囲まれて楽しんでいる光景を見ながら飲む酒など美味くないだろ



公「それにしても驚いたよ！Aさんがゼロなんて」

「私も聞かされた時はびっくりしました！降谷さんは最初からそう考えてたみたいですけどね」

公「でも降谷さんが彼氏って大変じゃないですか？」

「ご飯は美味しいし、家事はやってくれますし、何より顔面が強いし最高ですよ！」

公「が、顔面が強い...」



美味くないのに酒が進むのは手持ち無沙汰過ぎるから
本来なら家に帰りあんな事やこんな事が出来ていたと言うのに
とは言え、"あんな事やこんな事"と言うのは共にテレビを見てみたり、共に外へジョギングをしに行ってみたり
所謂恋人的触れ合いは含まれていない

何かしようとすれば、その持ち前の反射神経でかわされ、"だから死んじゃいます！"とお決まりの拒否文句
おかげで手も繋げなければ、ソファの端と端以上に近くも座れない

...こっちはゼク◯ィも密かに購読し、この先の未来に夢を膨らませているんだが
結婚どころか、死ぬまでにもう一度キスさせてくれるのかも高望み

...クソ



「でも本当に、これまでと同じように接して

降「ハロの水を取り替えてない、そろそろ帰ら

「あ、ハロちゃんのお水ならここに来る前に私が変えておきました！ご飯とトイレも済ませたので大丈夫ですよ！」

降「そ、そうなのか...？」



...抜かりなさすぎるじゃないか

すぐに男共の中心に戻って行くA
...ダメだ、どいつもこいつも下心がありそうにしか見えない

どうして俺に構ってくれないんだ
どうしたら一緒に帰ってくれるんだ
何か言い訳になり得るものはないのか

...そうだ...！



「あ、はい！そうです、警視庁から警察庁の所属になっ

降「A、今日はいつも見ているアニメの放送日じゃなかったか？帰らないと見逃すぞ」

「それなら録画予約してあるから明日の朝ごはんの時に見るつもりです！」

降「そ、そうか...それなら...いいが...」



いや、良くない
ちょっと待て
何でこんなに準備が良いんだ
そんなにもこの飲み会を大事に見ているのか？
そもそもゼロへの転属を祝うなら俺が祝ってやりたいと言うのに
何故こんな

っ...



降「おい！近いぞ！」

公「え、

降「腕が当たりそうになる程近く座るな！」

「わっ！あ、ちょっと...ふ、降谷さん...！」



まただ
イライラする

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