公安警察、辞めさせて下さい 2【安室透/降谷零】

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「風見さぁぁん！！」

風「っ、Aさ

「風見さんからも言って下さい！」



この様子から降谷さんはまた辞職を受け入れなかったのだろう
そもそもAさんが公安を辞めたい理由は降谷さんの態度にあると言うのに、ご本人は辞めさせないだけでなくその原因も改善しようとしない

何を考えていらっしゃるのか、全てが矛盾し過ぎていて全く分からない



「"これ以上辞表を出すなら転職先に手を回すぞ"って脅されました...パワハラすごいです...」



本当にそのような事が出来るのかどうかは置いておくとしても、そこまでして辞めさせたくないのはもはや何故なのか
"人事への文句に利用している"というのもどういう事なのか
何かお悩みがあれば話して下さればいいのに...
Aさんが耐えているのが凄いくらいにただ酷い言葉を浴びせ、ご本人は一層に不機嫌さを増している



「私は何を間違えたんでしょうか...私の何がいけないんでしょうか？」

風「あなたは何も...」



近頃Aさんは、"何で私だけ"というのが口癖になっている
少し前に飲みに誘った時には


『私、あの時嘘つきました。本当はすごく嫌だったんです、警察学校にいた頃に周りから言われた事。
誰も本当の私を見てくれてないみたいで...あの成績を得たのは私の実力じゃなくて"女だから"って...本当に嫌でした』


と...恐らく遠回しに、降谷さんもそういう実力を見てくれない人間だと
...そんな方ではないと思うのだが...
我々の中での降谷さんと言えば、完璧で、人使いは荒くとも部下のことはしっかりと見ていて、いつも的確な判断をされる人

だからこそAさんが入庁されてからの一連は本当に驚きなのだ



それからまた数週間程
どうにかこうにかして辞職を訴えるAさんと、オフィスで見る度に挙動がおかしくなっている降谷さん

ある日にはAさんのデスクを部屋の端に追いやったり、唐突に我々に"公安部恋愛禁止宣言"をされたり

元から職業柄それは厳しいと暗黙のルールがあるのは承知だったが、何故また突然そんな宣言をされたのか一同が首を傾げた
だからこそ、誰か公安部内で内密に民間人と交際や結婚をしてしまった奴がいるんじゃないかと噂が立ったが見つからず

更に一方で、まるでオフィスに縛り付けるかのように不当な量の仕事をAさんに回しながら、ほんの小さなミスでも怒号が飛び

さすがに見ていられず、私も間に入ったが


降『お前は関係無いだろ！』



...そしてついに...

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