137 降谷side ページ37
いくつもの異なる画面が表示された大きなスクリーンの前に立つ
風見 “都内全署に情報提供を求めましたがまだ報告はありません。”
無線イヤホンから聞こえる風見の声により一層思考を巡らせる
.....どこだ
どこに行った
時計を見るともう21時になりそうで焦りが募る
財布を持っていない時点で、使える交通手段は電車のみ
あいつは携帯のカバーに交通系ICカードを入れていたはずだ
それを調べさせた結果、新宿まで乗ったことが分かったが、そこからの足取りが全く掴めない
・
・
「ふ、降谷さん!これを!」
促されてモニターを覗くと、黒い大型バンに乗り込む帝丹高校の制服を着た女性
「この方でしょうか....」
降谷「少し巻き戻せ」
「は、はい」
降谷「画像解析」
「ただいま行います」
徐々に鮮明になって行く映像
「....これは....」
降谷「住所を」
「え...」
降谷「住所だ!早くしろ!」
「は、はい!」
紙切れを奪うように握る
降谷「その車のナンバーを検問にかけろ」
「降谷さんはどちらに!?」
降谷「警視庁車両など待っていられない」
階段を駆け下りながら唇を噛みしめる
・
あのバカ!
知らない男の車に乗るなど、あり得ないだろ!
危機管理能力が無さすぎる!
・
降谷「風見!聞こえるか!」
風見 “....はい!“
降谷「検問にかけた車を防犯カメラで追って場所を伝えさせろ!」
風見 “まさか、自ら出向くおつもりですか!?”
降谷「お前もだ!」
風見 “え、は、はい!すぐに駐車場に向かいます!”
・
・
・
車に乗り込みエンジンをかける
降谷「シートベルト!」
風見「あ!す、すみません....それにしてもAさんはなぜあんな車に....」
降谷「小学生の時によく言われただろ。“飴玉をあげると言われても、知らない人にはついて行くな”と。それの典型的な例だ」
風見「ま、まさか、Aさんがそんな事に引っかかったと言うんですか!?」
降谷「あいつの思考回路はお前が思っている以上に単純で幼稚だ。どうせ、今金を持ってないから、何かしらの金銭に吊られたんだろう。あの映像は何分前だ」
風見「えぇっと....15分前と聞いております....今頃....大丈夫でしょうか....」
意地でも間に合わせてやる
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Rin.(プロフ) - pnnedc0xさん» 応援ありがとうございます! これからは更新が遅くなると思いますが、ぜひよろしくお願いします! (2018年6月24日 14時) (レス) id: 68a8014856 (このIDを非表示/違反報告)
Rin.(プロフ) - ひゆめさん» ありがとうございます!出来る限り頑張らせていただきます! (2018年6月24日 14時) (レス) id: 68a8014856 (このIDを非表示/違反報告)
pnnedc0x(プロフ) - はじめまして!追憶のディケード、松田が残していった厄介者、どちらも愛読させていただいてます!いっぱいアップしていただいてるので、私には心の癒やしが出来ております!!!海外でも頑張ってください、応援してます! (2018年6月23日 19時) (レス) id: 65c0dbf0e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - 凄く面白いくて、一気読みしました!!更新頑張ってください (2018年6月23日 13時) (レス) id: d9d137c800 (このIDを非表示/違反報告)
Rin.(プロフ) - 霧菜☆紗理屋さん» そうなんですね!? 海外在住者同士、日本の安全は降谷さんに託しましょう(笑) これからもぜひこの作品をよろしくお願いします! (2018年6月23日 6時) (レス) id: 68a8014856 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rin. | 作成日時:2018年6月11日 16時