松田が残していった厄介者【降谷零/安室透】

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？？「あはは！あなたも少しは冗談が言えるようになったのね。」


降谷「冗談抜きで帰ってもらえますか？」




この妙に張り詰めた雰囲気に、パパの背中から顔を出すことができない




？？「デートの邪魔だと言いたいのね。でも私もここにはオフとして来てるのよ？それを帰れだなんて、レディーに対して扱いがぞんざいじゃない？」


降谷「残念ながら、彼女もあなたが言う“レディー”ですし、あなたよりもずっと高いプライオリティーですので。」


？？「そんなこと言うなんて、妬いちゃうわ。私ってあなたにとってそんなローランクだったの？」



全然話分からないよ！

英語は比較的得意だから、表面上の意味はなんとなく分かるけど



『パパ....？』


そう声をかけると急に携帯を取り出して何か文字を打ち始めた



？？「あら、パパだなんて可愛いわねー。あなたもそろそろ本当に娘だと思ってきたんじゃない？それとも.....それ以上の感情でも？」



そのスマホを後ろ手にこちらに見せる


“先に映画館に行ってろ”




降谷「それ以上の感情とはなんです？」


？？「もしそうだったら、その感情は実らないわね。さすがに禁断過ぎるもの」


降谷「質問の答えになってませんね......早く行け」





会話の内容に集中しすぎてスマホの画面にあまり意識を向けられずに動けないでいた私には、その短い言葉はいい衝撃だった



同時にその言葉に含められた、ただならぬ空気を察して無言で走った









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映画館に着くと、入場開始まであと15分くらいあった


スマホを取り出して、さっきの単語“バーボン”を調べる




.....お酒？

あ、ウィスキーなら聞いたことある。


でもなんであの時急にお酒の名前を？


もう一つのはなんだっけ



ベル....

そこまで打って検索候補に出てきた“ベルモット”が記憶と合致する



これもお酒？


あの2人、お酒の話してたの？





それに、パパのあの敬語の感じ。

時々ある電話の時と同じ



仕事だって言ってたけど、やっぱり女の人と会ってたんだ！

しかもあんな綺麗な人と！




.....なんかすごい裏切られた気分

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