１４１話 ページ45
コナン君には意味深な答え方してしまったから、もしかしたら彼が私が組織に復讐するものだと勘違いして安室さんに知らせたのかもしれない。
あのガキ、相変わらず思い込み深いというか、鋭いとこついてくるというか。
「…っよかった、」
頭に置かれた手がするりと下がってきて、優しく私の頬を撫でた。
ドキッとするが、ここが公共の場であるため我に帰って理性を保つ。
『……ごめんなさい、零』
安室さんの杞憂だったけど、心配かけたのは確かだ。
素直に謝って、頬に添えられた彼の手を撫でた。
「………いや、僕も先走った、悪い…。帰ろう、A」
シチューを作ってあるんだ、そう安室さんは優しく微笑んで私の手を引いた。
『やった！零のシチュー大好き！』
先程の高い気分が戻ってきて、私はスキップしながら彼についていく。
ひったくり犯は現場にかけつけた警察に連行されていて、周りの野次馬も既に散り始めていた。
とっさに習いたてのジークンドー使っちゃったけど、おばさんのバッグも取り返せたし、自分の腕試しにもなったし。
安室さんにも、愛されてるなぁって感じたし。
一件落着。ってことで。
歩いてきて人通りがだんだん少なくなってきた帰路を二人で進む。
「A僕の料理好きだよな………」
『大好き、だってすごく美味しい！』
きゅ、と繋がれた手に力が込められる。
「僕とどっちが好きなんだ」
するりとさりげなく繋ぎ方が恋人繋ぎに変えられた。
『えっ、うーーん……そうだな………』
「いやそこは迷うなよ！」
お互いに顔を見合わせて、どちらかともなくぷって吹き出した。
なんかなぁ、こういう当たり前の時みたいなのが、一番幸せ感じるんだよなぁ…………
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レモン - 読んでて、ハラハラしたり、思わず笑ってしまったり、とにかく楽しいお話でした！ おもしろい小説ありがとうございます！ これからも頑張ってください！ (2019年12月12日 15時) (
レス) id: 3deba30f55 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 面白かったです!! 最後「夢の国」でえぇっー、そこはトロピカルランドでしょ!?と思わずツッコミましたww 降谷さん視点好きですわ、強いて言うなら「僕」じゃなく「俺」が良かったです (2019年3月2日 0時) (レス) id: 397416eb50 (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - ナオさん» ありがとうございます。番外編のリクエストまでいただけるとは！考えてみますね！ (2018年7月26日 21時) (レス) id: 0761f3b4ce (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - きのんさん» 結婚後ですか！考えてみます！ご愛読ありがとうございました。 (2018年7月26日 21時) (レス) id: 0761f3b4ce (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - 素敵なお話でした！是非、その後のお話を番外編で読みたいです！ (2018年7月26日 20時) (レス) id: be73906264 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リン
| 作成日時：2018年6月23日 17時
