１０８話 ページ11
小鳥のさえずりが耳に届いた。
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟとスマホがアラーム音をしきりに鳴らしている。
眠気に勝てずそのまま放置していると、数秒たったあと横で何かの気配がして音がピタリと止んだ。
起きようとするけど脳が働かず、目を開けられない。
あー…起きないと。今日も仕事………、
そんなことを考えていると、ふと柔らかいものが優しく唇に触れた。
すぐに離れたが、私は驚いて一瞬で覚醒する。
「あ、起きた」
目を開けた瞬間視界いっぱいに飛び込んできたのは彼の整った顔。
薄藍の瞳が私を優しく見つめていた。
私が固まっていると、安室さんは薄く笑ってﾍﾟｼｯと私の額を叩いた。
「お前、アラームずっと鳴ってたぞ」
まるでいつまでも起きない子供を叱る母親のように言う。
一方私と言えば、未だフリーズしたままである。
時計を見れば、時刻は既に朝７時。
いつもなら彼は、この時間ここにはいない。
え…………、これ夢？
今の状況を信じられず、自分の腕をつねる。
とても痛かった、くそ。
………ということは、今目の前にいる色っぽいベビーフェイス男は間違いなく、本物。
『っ！！？』
ｽﾞｻｻｻｯ！！！
私はやっと追いついてきた頭でそれを理解すると、勢いよく彼から離れた。
「あっ、ばか」
ﾄﾞｽｯ
『う"っ！』
勢いをつけすぎてベッドから転がり落ちる。
身体中に痛みが走った。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン - 読んでて、ハラハラしたり、思わず笑ってしまったり、とにかく楽しいお話でした！ おもしろい小説ありがとうございます！ これからも頑張ってください！ (2019年12月12日 15時) (
レス) id: 3deba30f55 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 面白かったです!! 最後「夢の国」でえぇっー、そこはトロピカルランドでしょ!?と思わずツッコミましたww 降谷さん視点好きですわ、強いて言うなら「僕」じゃなく「俺」が良かったです (2019年3月2日 0時) (レス) id: 397416eb50 (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - ナオさん» ありがとうございます。番外編のリクエストまでいただけるとは！考えてみますね！ (2018年7月26日 21時) (レス) id: 0761f3b4ce (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - きのんさん» 結婚後ですか！考えてみます！ご愛読ありがとうございました。 (2018年7月26日 21時) (レス) id: 0761f3b4ce (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - 素敵なお話でした！是非、その後のお話を番外編で読みたいです！ (2018年7月26日 20時) (レス) id: be73906264 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リン
| 作成日時：2018年6月23日 17時
