１２話 ページ21
「おいコラァ！！」
その声に新一と蘭も言い合いを止め顔をそちらに向けた。
「俺のダチにちょっかい出してんじゃねーぞ！！」
そこには目つきの悪い男性と、その男性の肩に腕を回して抱きついている女性の姿があった。
「え、あ、お友達…ですか？」
新一が戸惑いながらも先程の前にいた女性に訪ねる。「ええ、まぁ…」と女性は恥ずかしそうに頬を染めながら答えた。どうやら並ぶタイミングがずれてしまい、丁度間にA達が入ってしまったらしい。
『あ、なんなら、順番変わりますよ？』
Aが提案すると、二人は遠慮して邪魔したら悪いと言って苦笑いを浮かべた。その意味が分からず、Aは首を傾ける。
『邪魔って………、』
不思議に思った三人が後ろを再度振り向くと、男性と女性はうっとりとお互いに見つめ合った後、熱い口付けを交わしていた。
「「『あ………』」」
見てしまった…、とでもいうように三人が顔を赤くして声を漏らす。こんな公衆の前でよくできるもんだとAは呆れを越えて寧ろ感心までしていた。
とはいえ彼らはまだ高校生。既にそういう経験をしてる同級生もいると思うが、生憎彼らはまだない。Aも、手の甲へのキスなら快斗からされたことがあったが、口同士をリアルで見るのは初めてだった。
かぁ、と頬を染めた後、居たたまれない気持ちになって彼女は蘭の方へと目を泳がせる。蘭もAの視線に気づき、困ったように笑みを浮かべた。
その一方で、新一は完全に自分の妄想の世界へと入っていた＿
新一とAは手を繋いでお互いをうっとりと見つめ合う。それぞれ正装をしていて、特に白いドレスを纏ったAは実に美しく、それでいて可愛らしかった。
「A……俺、本当はずっと前からお前のこと……」
『嬉しい……私もだよ、新一……』
思いを交わし喜び合う二人。そしてお互いの顔が徐々に近づいていく……＿＿＿＿＿＿
ｽﾞﾄﾞｯ！！！
「い゛、ってぇ〜〜！！！」
しかしその唇が、重なることは無かった。あと少し、というところで、蘭のチョップが新一の脳天へと刺さったのだ。痛みで我に帰り、新一は蘭を睨む。
「っなにすんだ蘭！！！」
「あんたが気持ち悪い顔してるからでしょー！？どーせ厭らしいこと考えてたんだろうけど、そんなことさせないんだから！」
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mリン(プロフ) - 宵夜さん» こんにちは、コメントとご指摘ありがとうございます！修正が上手く行ってなかったようです。教えてくださりありがとうございました。また何かありましたらコメント宜しくお願いいたします！ (2022年3月20日 16時) (
レス) id: 535fdf8baa (このIDを非表示/違反報告)
宵夜(プロフ) - とても面白くて良かったです！少し質問なんですが、ページ14の『(小さくなったあなたの仮名)』って目次ページで設定したものですか？変換されていないようでしたので一応報告と思い…不快であれば消して頂いても構いません。 (2022年3月11日 0時) (レス) @page14 id: 5d45bacd52 (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - マナさん» 久しぶりにきたのでご返信が遅くなってしまい申し訳ありません。数年前の私が作成した拙い内容ですがそれでも宜しければどうぞ使ってやってください…！わざわざコメントありがとうございます！ (2022年2月20日 14時) (レス) id: 535fdf8baa (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 私なりに作品を参考させてもらっていいですか？ (2022年1月30日 8時) (レス) @page1 id: 25d45421cb (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！映画沿いもありますので是非ご覧ください。 (2019年5月22日 7時) (レス) id: 148773b33b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mリン
| 作成日時：2017年4月21日 21時
