２話 ページ3
『はぁーい！！』
「やだやだやだぁ！！僕幼稚園なんか行かなくていいよ！」
「もぅ、どうして新ちゃんはAちゃんみたいにおりこうに出来ないの？そんなんじゃ、お友達出来ないわよ？」
「そんなの要らないよ！僕にはAが要るもん！Aだけでいいよ！」
幼稚園に行きたくない一心で必死に抵抗する新一と、嬉しそうに有希子と新一と手を繋ぐAを見て、有希子はまぁ、と呟いた。
「新ちゃんったら、随分とおませさんだこと！」
===
その後なんとか新一を家から引っ張りだし、優作から新一の名札を受け取った有希子は、二人を幼稚園に連れてきていた。
車を降り、幼稚園の窓ガラスに沿って職員室まで歩いていたAは、ふと中の様子を見る。
『ん…？』
よく見ると、女の子二人が男の子たちに絡まれて困っていた。
おでこを広く出した女の子が言い返している一方で、その後ろで小さく縮こまっている女の子が１人。
Aはなんだかその子のことが気にかかり、思わず足を止めてその光景を見つめた。
「どうした？」
『……』
手を繋いでいた新一が足を止めたことに気がついて、首を傾けながらAに問い掛ける。
「ほぅら二人とも！置いていくわよ！」
有希子の声で我に帰ったAは「何でもないよ、」と新一に笑いかけ、有希子について行った。
「では、何か新一くんとAちゃんにアレルギーはありますか？」
「いえ、特には」
三人がたどり着いた職員室で、新一とAの担任を務める江舟は有希子と共に幼稚園に二人を入学させるための手続きを行っていた。幼い子供にとっては実につまらない内容ばかりだ。話を聞くのに飽きた新一は、Aの手を引いて職員室から出ると、別の教室のドアを開け始めた。
『新一、何してるの？』
「図書室探してる、本読みてーから」
『ふーん』
興味なさそうな返事をしたAをジトリと睨みながら、新一は次々とドアを開けていく。しかし、どこを探しても彼のお目当ての図書室は見当たらなかった。
「おいおいマジかよ…、図書室ねーじゃんか！」
『図書室じゃなくても、普通にみんなのお部屋で読めばいいのに』
最後はあそこだけか、と突き当たりの教室へ足を運ぶ新一に、Aが不思議そうに問い掛ける。
「駄目だ！周りがうるさいと集中して本読めねーし、Aと二人にもなれねぇだろ！」
『………うん？』
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mリン(プロフ) - 宵夜さん» こんにちは、コメントとご指摘ありがとうございます！修正が上手く行ってなかったようです。教えてくださりありがとうございました。また何かありましたらコメント宜しくお願いいたします！ (2022年3月20日 16時) (
レス) id: 535fdf8baa (このIDを非表示/違反報告)
宵夜(プロフ) - とても面白くて良かったです！少し質問なんですが、ページ14の『(小さくなったあなたの仮名)』って目次ページで設定したものですか？変換されていないようでしたので一応報告と思い…不快であれば消して頂いても構いません。 (2022年3月11日 0時) (レス) @page14 id: 5d45bacd52 (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - マナさん» 久しぶりにきたのでご返信が遅くなってしまい申し訳ありません。数年前の私が作成した拙い内容ですがそれでも宜しければどうぞ使ってやってください…！わざわざコメントありがとうございます！ (2022年2月20日 14時) (レス) id: 535fdf8baa (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 私なりに作品を参考させてもらっていいですか？ (2022年1月30日 8時) (レス) @page1 id: 25d45421cb (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！映画沿いもありますので是非ご覧ください。 (2019年5月22日 7時) (レス) id: 148773b33b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mリン
| 作成日時：2017年4月21日 21時
