幼馴染の関係図…1話 ページ10
そして、時は高校生へと戻る。
多くの桜の花びらが風になびかれ散っていく。
満開の桜並木を見物しながら、蘭、園子、世良、コナン、夏樹の五人は仲良く喋りながら下校していた。
「へえ、そんなことがあったのか」
蘭の幼稚園の思い出話を聞いていた世良は、感心の声をあげた。夏樹も自分の幼稚園時代のことを思い出したのか、恥ずかしそうに頬を染めた。幼馴染二人とどうやって知り合ったのか、その話を聞いた園子は眉をひそめて呆れたように言う。
「それにしても…、噂をすればなんとやら、って言うけど、蘭のとこには相変わらず連絡の一つも寄越さないんでしょ?あのバカ共は!!」
腰に手を当てながら蘭を見た園子は、悲しそうに蘭が頷くとさらに眉をつりあげた。
「ったく!!せめて声ぐらい聞かせなさいってーーの!!」
蘭が他の奴に取られても知らないんだから!と悪態をつく園子の声を聞いて、夏樹は顔を俯かせる。そんな彼女をコナンは心配そうに見つめた。
(私だって…なりたくてこんな姿になったんじゃない…)
『あの事件さえなければ…、今頃…』
ボソ、と隣にいたコナンにしか聞こえないような小さな声で呟いたAは、既に別の話題に切り替えて盛り上がっている三人をじっと見つめた。もし、小さくなっていなければ、Aだってあの輪の中に入っていたはずなのだ。
彼女たちを見つめるその瞳は何とも悲しそうで、かける言葉の見つからないコナンは、ただ夏樹と繋いだ手に力を込めることしか出来なかった。
『!』
それに気づいた夏樹はコナンの優しさに感謝すると彼に微笑みかけ、「大丈夫だよ、」とだけ言ってコナンに応えるように手に力をこめた。
あの時に起こった、悲劇を思い出しながら…_____
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mリン(プロフ) - 宵夜さん» こんにちは、コメントとご指摘ありがとうございます!修正が上手く行ってなかったようです。教えてくださりありがとうございました。また何かありましたらコメント宜しくお願いいたします! (2022年3月20日 16時) (レス) id: 535fdf8baa (このIDを非表示/違反報告)
宵夜(プロフ) - とても面白くて良かったです!少し質問なんですが、ページ14の『(小さくなったあなたの仮名)』って目次ページで設定したものですか?変換されていないようでしたので一応報告と思い…不快であれば消して頂いても構いません。 (2022年3月11日 0時) (レス) @page14 id: 5d45bacd52 (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - マナさん» 久しぶりにきたのでご返信が遅くなってしまい申し訳ありません。数年前の私が作成した拙い内容ですがそれでも宜しければどうぞ使ってやってください…!わざわざコメントありがとうございます! (2022年2月20日 14時) (レス) id: 535fdf8baa (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 私なりに作品を参考させてもらっていいですか? (2022年1月30日 8時) (レス) @page1 id: 25d45421cb (このIDを非表示/違反報告)
mリン(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!映画沿いもありますので是非ご覧ください。 (2019年5月22日 7時) (レス) id: 148773b33b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mリン | 作成日時:2017年4月21日 21時