Blue priere〜青の祈り〜2【コード・ブルー】

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水上side








処置を無事終えて、私と美帆子、藤川は医局に戻ってきた。



藤川「いやぁ、藍沢が来てからの救命空気悪過ぎ。だから俺は反対したんだよ、あいつ戻すこと。」


緋山「あんた大っ賛成だったじゃん。」


『私を戻すことも大賛成してたよね。』


藤川「え、そうだっけ？」



そうだっけ？じゃないでしょ…。



緋山「フェローなんて罵倒されて育つもんだからさ、藍沢なんてほっとけばいいんだよ。」



そう話していると医局のドアが開いた。



白石「だから、もう少し言い方があるんじゃないの？って言ってるの。
あんな言い方して横峯さんが辞めるなんて言い出したらどうするの！？」



そう言って怒りを露わにする恵に美帆子と藤川は何故かお互い顔を見合わせ、頷いていた。



藍沢「あの程度で辞めるなら早い方がいい。」


白石「フェローは大事に育てなきゃいけないの。うちの人手不足を解消するには彼らを1人前にするしかないんだから。」



2人の喧嘩(？)を聞いているうちにいつの間にか美帆子と藤川がデスクから離れていた。
私のデスクは恵の目の前であり耕作の隣。

つまりは逃げられない場所なのだ。



藍沢「それで治療が遅れたらどうする。あいつら指導してたので死にました、って患者の家族に説明するのか？」


『…2人共。』


白石「じゃあ初めから優秀な若手を連れてきてよ！できないでしょ？救命は今のメンバーでベスト尽くすしかないの。
とにかく、その人を突き放す様な言い方はやめて。」


藍沢「俺は頼まれて救命に来ただけだ。」


白石「そうね、頼んだ私が馬鹿だった。1週間前の私に言ってやりたいわ、この性格の悪い医者はやめとけって！」



目の前でヒートアップし、声が大きくなっていく喧嘩(？)に私は限界を迎えた。



『恵、耕作。』


白石「なに！？」


藍沢「なんだ。」


『Trop bruyant.(うるさい)
Un peu vous ne peut pas être tranquille ?(少しは静かにできないの)』



イライラを放出しつつ、2人にはわからないであろうフランス語でにっこりと笑って2人に問いかけた。

その瞬間2人は私がイライラしていることか、またはなにかを察したのか黙ってしまった。



そして耕作が黙って席を立ち医局から出ていった。






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作者です…！
先日、なんとこの作品が総合7位をいただくことができました(；ω；)

本当にありがとうございます！
これからもよろしくお願いします。

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