たとえ何かを失っても｡【紫】 (ページ5)

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Ep.4 ページ5

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数日経って音楽番組の収録があった時､

楽屋からトイレに行く途中でまたスタッフさんに

どこかに連れていかれた｡

またどうせ殴られるんだろうなって思ってた｡

そしたら今度連れてかれたのは倉庫で｡

数名いるスタッフに囲まれて俺は一言放った｡

｢何…するんすか？｣

すると一番偉いであろう男に顎を上げられ､

ゆっくりと耳元で囁かれた｡

｢…楽しいこと、かなぁ？｣

その声にゾクッとして後ずさりするけど､

鍵のかかったドアにぶつかるだけで何も出来ない｡

そのまま俺はその男たちにされるがまま､

何されたか…っていわれたら言いづらいんだけど､

まぁ…いわゆる性i行為…ってやつでさ｡

俺が動けなくなっている間に男たちは全員出ていき､

裸のまま俺は倉庫に1人取り残された｡

こんな事されるくらいなら死んでしまいたい｡

いっその事このまま死んでしまおうか｡

そんなことも頭によぎったけど絶対にしない｡

メンバーの悲しい顔は絶対に見たくないから｡

俺は気力を振り絞って倉庫から出て､

楽屋へと戻った｡

｢あ､ふっか遅かったね｣

｢あー…ごめん｡ちょっと混んでてさ｣

｢…てか､なんかふっかさ……｣

｢え？何？なんかついてる？｣

｢…いや、なんでもない｣

と言って顔をほんのり赤くしながら

俺の元を去った照｡

不思議だなって思ったけど､音楽番組を乗り切り

そのまま自宅に帰ってすぐに眠った｡