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ああ、そんなの、ずるいじゃないか。

ついこの間、自分の気持ちに決着をつけたはずなのに。

会えないなら、一目見ることすら叶わないというのなら諦めようと、この想いも思い出も全部全部閉まっておこうとそう思ったばっかりなのに。


「大きくなったな。」


そんな顔で言われたら、泣いちゃうじゃん。

すぐに泣かなくなったんだよとか言いたかったのに、全然だめじゃん。

ほんとにずるい。

『会いたかった、ずっと待ってた。兄上のこと忘れちゃうんじゃないかって怖かった。兄上が俺の事覚えてないんじゃないかって不安だった。折角また兄上に会えるって思ったのに死んじゃったかと思った…!』

「そうか。悪かったな…

泣くなA、ほらお前が言ったから生きていてやっただろう?」

ぎゅうと泣く俺を抱き寄せた兄上は得意気にそう言った。

覚えてくれていたなんて思ってなかった。

最後に俺が言った言葉を兄上は覚えてくれていて、それなら兄上が呪霊になったのは俺のせいじゃないか。

『うん、うん…だけど、そしたら兄上が呪霊になったのは、天国に行けなかったのは、俺のせいだ…』

不甲斐なさとやるせない気持ちに涙が溢れて止まらない。

どうすればいいか分かんなくて、嬉しい気持ちと悲しい気持ち、自己嫌悪が全部ぐちゃぐちゃに混ざった俺に兄上は何度か子供をあやすような口付けをした。

『ん…』

そういえばこうやって兄上にいっぱい触れるのは初めてかもしれない。

残酷なくらい優しい挙動は暖かくて、満たされていたはずの孤独感が充溢した気がした。

「お前は何故そう馬鹿なのだ?俺は俺がやりたいようにしただけだ。そこにお前の影響などある訳ないだろう?」

そうだなぁ、そうだよね。

兄上は強くて、最高に格好良くて優しくて。

俺なんかに引っ張られるわけないんだ。

『兄上、だいすき。』


「ああ、そうか。」

兄上の痣が消えた。

「え、あれ…」

兄上のものではない声に、虎杖くんと抱き合ってることに気がついてしまった。

『ご、ごめん!』

涙もすっ込んでしまって、羞恥心だけが心に残る。

「いや、俺も(?)ごめん…」

耳まで真っ赤になった虎杖くんがなんだか可愛らしい。

「…かわいい」

虎杖くんが俺を見て小さな声で何かを言った後虎杖くんの頬にひとつの眼と口が浮かび上がる。


「あいつは俺の大切な客だ。傷つけたら許さんから丁重に扱え。」

「言われなくても傷つけたりしないって!」

そう言って虎杖くんは自分の頬を叩いた。

大切な存在→←再会は突然に



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だしまきたまご(プロフ) - Jさん» いつもコメントありがとうございます!エンディングはまだまだ先になりそうですが、色々調整しなければいけないのでアンケート取らせていただきました。全部書くことになりそうですが頑張ります! (2021年4月3日 23時) (レス) id: c9e7413bf3 (このIDを非表示/違反報告)
J - エンディング頑張ってださい。 (2021年4月3日 3時) (レス) id: 42cc688081 (このIDを非表示/違反報告)
だしまきたまご(プロフ) - うむさん» 唐突な告白貰っちゃいました...!ありがとうございます、頑張ります〜! (2021年3月22日 0時) (レス) id: c9e7413bf3 (このIDを非表示/違反報告)
うむ - 好きです(唐突)この後の展開が気になる・・・無理のない範囲で更新がんばれです!!! (2021年3月21日 11時) (レス) id: 7feb1ef4d4 (このIDを非表示/違反報告)
J - 無理せず頑張ってください!応援してます! (2021年3月21日 2時) (レス) id: 42cc688081 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だしまきたまご | 作成日時:2021年3月17日 10時

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