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大事だから。 ページ7

(禪院真希side)


「真希さん、結局あの人誰なんですか?」

「彼奴は私の従兄弟だよ。Aって言うんだ。性格、禪院っぽくねえだろ?」


何度か瞬いて不思議そうな顔をした野薔薇にそう答える。

昔からAは腐った禪院とは何処か違う場所にいた気がする。

私よりも小さい癖に幼い頃から変に達観してる奴で、目の前で血吐いて倒れられてからは目が離せない危なっかしい奴だと思っている。

私には眩しすぎる奴で、自分ばっかり犠牲にする奴。

裏を返せばそれがあいつにとっての優しさなんだろうけど。


「真希さんにも、あの真衣ってやつにも似てなかった。伏黒のことも真っ先に助けに行ったし。」

「そりゃあ、Aにとって守るべきやつだと認識されたんだろうな。」


ふーん、と言ってから野薔薇はまた口を開いた。


「ていうかさっきの人血吐いてたけど大丈夫なの?」

「ああ、あれ初見は驚くよな。良くあるぞ。」


割と良くある。三日に一度位はなってたはず。


「良くあるの!?」

「天与呪縛だからな。」

「そっか……」


それから野薔薇は少し溜めてから話し始めた。


「……ねえ真希さん。さっきの本当なの?呪力が無いって。」

「本当だよ、だからこの眼鏡がねぇと呪霊も見えねぇ。」


その私の代わりに、真衣の手を…それから私の手も引いてくれたのは紛れもないあいつだ。


「私が扱うのは呪具、最初から呪いが篭ってるもんだ。お前らみてぇに自分の呪力を流してどうこうしてる訳じゃねえよ。」

「じゃあなんで呪術師なんか…」


そうだよな、分かんねぇよな。


「嫌がらせだよ。見下されてた私が大物術師になってみろ、家の連中どんな面すっかな。」




それから、Aが褒めてくれたんだ。真衣以外に初めて肯定してくれた。

私にとって本気で大事な奴なんだ。



そんなこと、私らしくねぇから本人には言わねぇけど。

「オラ、さっさと硝子サンとこ行くぞ。」

「私は真希さん尊敬してますよっ」

「…あっそ」

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だしまきたまご(プロフ) - Jさん» いつもコメントありがとうございます!エンディングはまだまだ先になりそうですが、色々調整しなければいけないのでアンケート取らせていただきました。全部書くことになりそうですが頑張ります! (2021年4月3日 23時) (レス) id: c9e7413bf3 (このIDを非表示/違反報告)
J - エンディング頑張ってださい。 (2021年4月3日 3時) (レス) id: 42cc688081 (このIDを非表示/違反報告)
だしまきたまご(プロフ) - うむさん» 唐突な告白貰っちゃいました...!ありがとうございます、頑張ります〜! (2021年3月22日 0時) (レス) id: c9e7413bf3 (このIDを非表示/違反報告)
うむ - 好きです(唐突)この後の展開が気になる・・・無理のない範囲で更新がんばれです!!! (2021年3月21日 11時) (レス) id: 7feb1ef4d4 (このIDを非表示/違反報告)
J - 無理せず頑張ってください!応援してます! (2021年3月21日 2時) (レス) id: 42cc688081 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だしまきたまご | 作成日時:2021年3月17日 10時

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