【呪術廻戦】もう一度その声で名前を呼んで。2

兄大戦勃発！？ ページ47

「ちょっと待ったA、気づきつつあるけれど...私以外にも兄がいるんだな？…私の弟はAだけなのに...」

傑兄にそう言われて、言葉が詰まってしまった。

「誰なんだ？」

若干目が怖い…かも？

『え、えっと…兄上は宿儺…様？』

「様付けはいらん…が、そう呼ばれるのも悪くないな。」


…だってなんて呼んでいいかわかんないし！

ずっと兄上って呼んできたもん…

『それで傑兄で…兄様は禪院直哉…様？』

やっぱり名前だとなんて呼んでいいかわかんないなぁ。

「げ、あの性格悪いやつ？Aも災難だね…」

『…べつにそんなことないよ？五条さんには違うのかもしれないけど…』


絶対違うって否定できないのがなんか悲しい。

だって兄様人によって態度変えるところあるし…

それも含めて好きだけど。


「悟、彼奴にA関連でマウント取られてみ？ガチで殺しそうになるからよ。」


めっちゃ憎たらしそうに真希ちゃんが言った。


「いまだけはアンタに同意するわ。…あの顔と声で”Aの寝顔知ってるかいな？超可愛いで。あ、一緒に寝たこと無かったやんなぁ”って言われてみなさい…？あの腹立つ顔ぶん殴りたくなるわ。」

………


「それ何故かよく私もやられるんだ。”Aは俺の膝の上に乗るのが好きなんやで。あっかんにんな、加茂くんはまだ膝の上に乗ってもろうたこともあらへんよなあ！”って。その後すぐA膝の上に載せたよね、最高に可愛かった。」



「加茂最高」

「加茂さんってやる時はやるんですね」


………


『兄様がすみませんでした……俺のせいだけどみんなが言うほど俺は可愛くないので言わなくてお世辞言わなくても大丈夫です…』


「「「「いやAは可愛い」」」」


そういうの言われると恥ずかしいから…！

絶対そんなことないし…


「…Aにいつでも頼れる人が沢山いるのはいいことだけれど、そうなると少し妬けるな。」


少し、返答に困ってしまった。

だって俺は傑兄も大切だけど、おんなじように他の人も大切で、一人に絞れって怒られてもおかしくないのに。



「…でもいいさ、Aの一番は私だって知っているし、Aのことを一番知ってるのも私だからね。」


ぎゅう、って傑兄が抱きしめてくれて。

こんな俺の事受け入れてくれると思ってなくて。

到底一番なんて決められそうにないけれど、でも。




俺は傑兄が大好き。



「何を巫山戯た事言っている？一番は俺に決まってるだろ。」


「はぁ？？」

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