愛というのは難しいもので。 ページ5
(伏黒恵side)
「答えろ伏黒、どんな女がタイプだ？」
東堂の言葉に最初に頭に過ぎったのは、あの人の顔だった。
今でも、忘れられない人がいる。
昔の記憶だ、まだ俺が小さかった頃。
光に輝いた銀髪と太陽のような笑顔で笑う、とても素敵な人だった。
頑張ってる姿が好きで、髪を下ろしている時が可愛くて、近くに行くとふわりと香る雨のような匂いが好きで、俺じゃなくて親父に逢いに来てるはずなのに、俺のことも津美紀のことも大事にしてくれて。
表情が豊かな人だった。
あの人の揺るぎない人間性が好きだった。
今はもう、居ないけれど。
あの人が初恋なんて随分ませてたと思うけれど、きっと俺はこの先好きな人は変わらないだろう。
「別に、好みとかありませんよ。その人に揺るがない人間性があればそれ以上は何も求めません。」
それが、俺の答えだ。
「やっぱりだ。退屈だよ、伏黒。」
身構えたと共に、酷い衝撃が俺を襲った。
***
(Aside)
「伏黒！！」
『真衣ちゃん、行ってくる。』
「はーい、あーあ、伏黒くんかわいそう。二級術師として入学した天才でも一級の東堂先輩相手じゃただの一年生だもん。
…あ、因みにあとから追いかけて行ったあの子、特別一級術師なの。」
真衣ちゃんが何やら女の子に話しかけていけていたけど、そんなの気にしている場合じゃない。
いい度胸してるじゃん、先輩。
東堂くんは恵くんを抱えて柱にぶつけた。
頭から、血が出ている。
最悪だ、東堂くんも止められなかった自分も。
「終わりじゃないぞ。」
『終わりだよ。』
これ以上大切な人を傷つけさせてたまるか。
『
水で出来た龍は東堂くんを捕まえて、その隙に恵くんを救う。
取れないようにフードを抑えて、上へ飛ぶ。
「アンタ…」
『ごめん、ちょっと静かにしてて。』
想定通り、東堂くんも上へ上がってきた。
あの水の量じゃ東堂くんには弱かったかな。
「何故邪魔をするんだ、禪院。」
恵くんを床に降ろす。多分、誰か東京校の人が来てくれるはず。
『邪魔？俺、問題起こしたくないだけなんです。ストッパー言い渡されてるの、知ってるでしょ？』
「俺もお前相手に戦いたくはないが、邪魔されるとなると話は変わってくる。」
こんな事言うのはあれだけど、東堂くんってめんどくさい。
これ以上傷つけなくたっていいのに、なんで分からないんだろう。
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だしまきたまご(プロフ) - Jさん» いつもコメントありがとうございます！エンディングはまだまだ先になりそうですが、色々調整しなければいけないのでアンケート取らせていただきました。全部書くことになりそうですが頑張ります！ (2021年4月3日 23時) (
レス) id: c9e7413bf3 (このIDを非表示/違反報告)
J - エンディング頑張ってださい。 (2021年4月3日 3時) (レス) id: 42cc688081 (このIDを非表示/違反報告)
だしまきたまご(プロフ) - うむさん» 唐突な告白貰っちゃいました...！ありがとうございます、頑張ります〜！ (2021年3月22日 0時) (レス) id: c9e7413bf3 (このIDを非表示/違反報告)
うむ - 好きです(唐突)この後の展開が気になる・・・無理のない範囲で更新がんばれです！！！ (2021年3月21日 11時) (レス) id: 7feb1ef4d4 (このIDを非表示/違反報告)
J - 無理せず頑張ってください！応援してます！ (2021年3月21日 2時) (レス) id: 42cc688081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だしまきたまご | 作成日時：2021年3月17日 10時
