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「…なんでAがタケミっちに謝ってるわけ？意味わかんねー」
『マイキー、そういうこともあるの。………タケミっち、やらなくちゃ行けないんだ。マイキーがそう言ったからやらなきゃ行けない。パーちゃんも俺もみんなも、必死なんだ。譲れないんだ。…誰かが裏で糸を引いてるって言う、詳しいことは後で聞くよ、後で話そう。』
項垂れたタケミっちの肩に手を置いて、『絶対守るよ』と口にした。
『愛美愛主なんかには負けないよ。東卍は、強いんだ。』
東卍は強い。みんなそれぞれ本気で戦ってて、みんな誰かが誇らしくて、守りたくて。
だから喧嘩も抗争も戦争も、いつだって不安で、怖くて、誇らしくて、美しいものなのだ。
『タケミっち。』
「…何スか」
『東卍は終わらない。ヒナちゃんも、エマちゃんもケンちゃんもマイキーも、もちろんタケミっちだって。みーんな笑ってる未来が絶対ある。愛美愛主になんて負けねーよ？』
とびっきりの笑顔で笑ってそう言う。
誰かが表舞台から身を引かなきゃ行けないなら、犠牲にならなければ行けないのなら、それは俺がやる。
未来を変えるためにタケミっちがいるなら、主人公はタケミっちでいい。
マイキーが心から笑ってるなら、俺はそれで充分だ。
「言うじゃねーか中坊がよ。イキってんじゃねーぞ、どうせ顔しか取り柄ねぇんだろ？」
「テメーは…」
重い足音に金髪のリーゼントを櫛で整えながら真っ直ぐ向かってきたのは―――
「長内！！」
「騒ぐなチンカス」
「オラアッ！！！」
大きく振りかぶったパーちゃんの拳を長内は容易く避け、お返しとでも言わんばかりの拳をパーちゃんの顔面にぶつけた。
その衝撃でか、パーちゃんはふらりと床に倒れてしまう。
「はい♡所詮中坊レベルぅー」
ああ、やっぱり。長内はいつの時でも好きになれない。
当たり前っちゃ当たり前なのかもしれないけどさ。
胸糞わっる。
「なんか愛美愛主に喧嘩売るって聞いてなぁ？こっちから出向いてやった訳♡」
長内がパチン、と指を鳴らすと倉庫の扉から出てきたのは特服を着た人、人、人。
首を回すと音がなって、それから俺はひとつ溜息を着いた。
お前の顔に、声に、全てに。
「マイキーちゃーーーん」
反吐が出るよ。
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なんばん - すごく面白いです！ドストライクです！書いてくれてありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2021年6月2日 1時) (
レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
Kira(プロフ) - いつも読ませていただいてます。面白くて大好きです。これからも頑張ってください!! (2021年5月31日 17時) (レス) id: 5ee4acc04b (このIDを非表示/違反報告)
るい - とっても面白いです！！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: b95688f803 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だしまきたまご | 作成日時：2021年5月18日 2時
