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痛くない。全然、痛くないんだけど。
ねむい。眠い、眠い。
でも寝ちゃだめだから、ここで寝たらだめな気がするから。
傷なんて幾らでも隠せる。大丈夫。
だから、ぺーちゃんのところに行かなきゃ。
『…っぺーちゃん！！』
「A？どうしたんだよ。」
ぺーちゃんの顔はいつもより少し強ばっていた。
ごめんね、背負わせてごめん。ぱーちゃんのこと、助けてあげられなくてごめんね。
知ってた。全部、何が起きるか知ってたよ。
それから、これから起こることも。
『ぺーちゃん。あのね、ごめんね。ぱーちゃんの事助けてあげられなくてごめん。これで終わりなんて納得できないよね、そうだよね。…でも。マイキーも俺も、ケンちゃんもね、すっごく悲しくてやりきれなくて、』
「っ今更なんだよ！誰に言われて来たんだよ！！Aはそうやって涼しい顔でいつも違うとこ見やがって、オレらがやばい時だけ手差し出すんだろ！？やめろよ！！今更何言われたってパーチンは戻ってこない！！オレは、この選択を変えない！！オレにとって、パーチンが全てだった！！！」
うん。ごめん。ごめんねぺーちゃん、俺謝ることしかできない。だけど、わかってるじゃんぺーちゃんも。
もう何したって、今この瞬間にぱーちゃんは戻ってこないってこと。
刑務所から出てくるまで、戻ってこないんだよ。
マイキーに八つ当たりしたって、愛美愛主の残党と手を組んだって、戻ってこないんだよ。
ねえ、ほんとは分かってるでしょ？
でもどうすればいいかわかんないんだよね、ぺーちゃんは。
いっぱいっぱいで、大変なんだよね。やりきれない気持ちをどこに向ければいいかわかんないから、こうなっちゃったんだよね。
『…わかってるじゃん。パーちゃんは今戻ってこないって、戻って来れないってわかってるじゃん。俺らが何してもさぁ。不満があるなら一緒にマイキーに言いに行こう。言わなきゃ、わかんないんだよなんだって。…それにさ、パーちゃんが戻ってきた時にぺーちゃんがいなかったら悲しいじゃんか。』
ぺーちゃんの手を握って、しっかり目を合わせて。
俺の気持ちが、想いが、伝わるように。
「………Aはずりぃよ。っほんとに、ずりぃ。」
『うん。そうかもしれないや。』
これできっと、大丈夫だ。
そう、思ったのに。
「オイオイ、何勝手に和解してんだよ？」
そう言ったのは、彼奴。何度も出会った、いつだって出てきた、彼奴。
『…半間、修二』
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なんばん - すごく面白いです！ドストライクです！書いてくれてありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2021年6月2日 1時) (
レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
Kira(プロフ) - いつも読ませていただいてます。面白くて大好きです。これからも頑張ってください!! (2021年5月31日 17時) (レス) id: 5ee4acc04b (このIDを非表示/違反報告)
るい - とっても面白いです！！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: b95688f803 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だしまきたまご | 作成日時：2021年5月18日 2時
