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「…ごめん。あんなこと言って。」
オレがそう言うとAは頭を振って、"違う"と口にした。
『違うよ、違うの。俺、ちゃんと考えたよ。ずっと、考えてた。…マイキーは間違ってないんだ。俺、ほんとに何も出来てない。…だから、』
「馬鹿じゃねぇの?」
本当に馬鹿だと思った。
オレはお前がなにかしてくれるから、めちゃくちゃ役に立ってくれるからそばに置いてるわけでも一緒にいる訳でもない。
なにもできてないとか、そういうことじゃないだろ。
オレは、充分お前に救われた。
だから、そんなこと言うなよ。
「オレが悪かった。…これで終わりだ。この話も、お前のせいだとか言うことも全部終わりだ。それから、Aのせいじゃない。」
泣きそうな顔と、噛んだ唇が少し赤くて可愛いって思って。
それから、唇から出た血を親指で拭ってやった。
『あり、がとう…』
だけど、意地でも泣かないと言ったAにもやっとして、カーネーションをテーブルの上に置く。
「やる。」
『…ほんとに…?……なんで、覚えててくれるの。』
そんな質問にやっぱり馬鹿だなって思って。
そんなのオレだって知らねえけど、幸せでいて欲しいって思うんだよ。
お前には。
「さあ?なんでだろーな。」
『……ありがとう。』
そう言って花瓶を取りに行ったAを横目に階段を登って、Aの名前が英語表記で書いてある札が掛かった扉を開けた。
「……マジ、か。」
Aの部屋を見て、ただただ、驚いた。
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なんばん - すごく面白いです!ドストライクです!書いてくれてありがとうございます!これからも頑張ってください! (2021年6月2日 1時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
Kira(プロフ) - いつも読ませていただいてます。面白くて大好きです。これからも頑張ってください!! (2021年5月31日 17時) (レス) id: 5ee4acc04b (このIDを非表示/違反報告)
るい - とっても面白いです!! (2021年5月29日 1時) (レス) id: b95688f803 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だしまきたまご | 作成日時:2021年5月18日 2時