働け、魔法少女！ (ページ40)

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「………今日はこんなもので良いだろう。お疲れ様」

「…ふぁ～、疲れたぁぁぁああ……………、…………………あ、」

「………………ふん、初めてにしてはよく頑張った。その働きに免じて、今この場所だけは口調が多少崩れてもよしとしよう」

「……先輩!ありがとう、ございます………へへっ、」

私は、ニイルさんの注意を聞いた後、前書記さんが残したという書類の整理や書き写しに勤しんでいた。

窓の外を見ると、とうに日は落ちかけて、夜の帳が薄く降りている。時刻は十九時過ぎ、ざっと四時間近くもここで仕事をしていたという事になる。当然疲労も相応で、瞼が疲れで下がってきそうだ。

「……………なんだ、その気色の悪い笑みは」

「んー、だって、ニイル先輩………こんな遅くまで、私に色々教えてくれて、自分の仕事もしてて…………優しいなって、凄いなって、思ったんです。ありがとうございます!」

「………優しさではない。私が任せた以上、面倒を見るのが当たり前、それも私の仕事の内だ。スメット嬢が間違えばこちらの手間が増える」

「それでも、嬉しいです。…………これからも、お願いして良いですか?」

私は立ち上がって、帰る支度をしつつ聞く。

ドアから出る時、振り替えってニイルさんと目が合った。小さく笑ったその顔を見て、私も笑顔になった。

「………あぁ、勿論だ。宜しく、スメット嬢…………お休み」

涼しい風が吹く外から、鼻歌混じりで寮に戻れば、待ちかねていたヒューに「サヤ、煮干しでも食べた?」と聞かれてしまった。

撫で回してあげたら不快な顔で爪を軽く立てられた。解せぬ。

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「…………ふぅん、案外仲良くやっているじゃないか。これは、掘り出し物を見つけたかもね」