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翌日、朝の食堂。Aは普段より多めにメニューを頼んでいた。彼女の前には料理が乗った皿が多く並べられている。その隣のナグモは好きな朝食メニューの一つであるフレンチトーストを前にしている。2人の様子からして機嫌が良いのがわかるだろう。昨日ロボロに沢山撫でてもらったからだ。
「2人とも、おはよ〜」
「A豪勢やな」
「おはようございます。しんぺい神さん、兄さん」
「んむん、んぐっ」
「もう、姉さんったら口に入れながらは駄目だよ」
初めて会った時以来にしんぺい神と兄さんの2人が並んで食堂に来ていた。注文をし、待っている間にA達と会話を始める。
「2人とも最近体調とか問題ない?」
「平気〜」
「忙しくはなりましたけど大丈夫ですよ、鍛えたりもしてますし」
「それなら良かったわ」
「それにしても何か機嫌ええなぁ」
「昨日いっぱい頭撫でてもらったから!な〜」
「ふふ、またしてもらえるかなぁ」
嬉しそうに報告する2人に彼等は顔を見合わせる。彼等も他幹部達からの2人への感情を知っている為、確実に他の者であれば誰が撫でたのかを聞き内ゲバになりそうなので聞いたのが自分達で良かった時思いつつも話を続ける。
「そっかぁ。2人とも撫でられるの好きなん?」
「検査終わった後、ぺ神が撫でてくれたじゃん？それがきっかけでさ、なんかふわふわ〜って気持ちになって気持ち良いし嬉しかった」
「昨日撫でてもらっていて、そんな気持ちでした。……でも」
「どうしたん?」
「その、ふわふわした感じが強かったと言いますか」
「あ、わかる。私もそうだった。あと、ゾムに抱きしめてもらったりとかした時もだなぁ」
「ぼくも色んな人に触れられた時も……」
「意外と多いなぁ」
他幹部等からのボディータッチが多かった事は一先ず置いておき、2人は以前よりふわふわした気持ち……。つまり、自分達を受け入れてくれた幹部達に対しての恋愛感情の好奇心や好意を、それが芽生えていなくとも無意識に感じとっていたのだろうと考えた。2人の場合、どちらかとより素直なナグモがそれに早く感じていたのだろうがAもいつの間にかそれを感じていた。
「あ、オスマンが言ってたのだけどさ。皆が私等の事、考えてるより好きって思ってるって言ってたじゃん?それ感じてんのかなぁ」
A達は徐々に、彼の言葉によって植え付けられた疑問により彼等が今かと待つ感情が地表に現れそうになっている事をしんぺい神達は察した。
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作者名：米（よね） | 作成日時：2023年5月11日 12時
