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「おーい!決闘の決着全くつかんから競技変えるで!」
「「は?」」
思わず打ち合う手を止める。流石にこのまま2人だけでは決着がなかなかつかないと判断したのだろう、コネシマが更に続ける。
「見学してるお前等、2人を倒しに練習用の武器持って出て来ぃや!どっちか倒せたら進級交渉したるわ!んで、2人はそいつ等倒した数で勝負しぃ!」
見学していた兵達が騒つく。何せ、進級のチャンス。相手は普通に相手をすれば勝てないであろう、打ち合いで疲労している幹部補佐の2人。多勢に無勢と言える状況だ。兵によっては手合わせになる事を望む者もいるだろう。意を決した兵達は1人、1人と武器を持ちA達の元へと駆けてくる。その様子をAは愉快そうに眺めていた。
「おーおー、元気だわ。……で。急なルール変更でこの状況だけど、お前疲れてそうだけどやれるのか?」
「当たり前だ、舐めてくれるな」
「んはははっ、流石コネシマが選んだだけあるな。タフな奴だって、褒めてたもん」
「……コネシマ様を呼び捨てにするな」
「お前が私より多くあいつ等倒せば直すって。そう言う約束だったろ?」
「む……」
不満そうにするが、確かにそうだったと口を噤めば静かに握っていた模擬刀をAの横を掠めて突けばそれにより兵が1人倒れた。
「なら、まずは1人リードだ」
「はぁー?譲っただけだし!」
それを境に火蓋は切って落とされた。2人は別れ、それぞれかかってくる兵達を倒していく。ある兵は気圧された隙に落とされ、或いは自分達とかけ離れた力でいつの間にか押されていた。
「どうした!それでもこの国の兵か!」
「怯んでないで全力で私等を倒しに来いよ!」
先程まで決闘をしていたと言うのに疲れを見せておらず、兵達は猛攻に倒れていき徐々に数を減らしていく。その様子をコネシマは愉快そうに観戦していた。
「あっはっはっ!爽快やなぁ!無双ゲーみたいやん!」
「なぁ。アイツ等も強い筈やけど、やっぱずば抜けとるわ〜」
同じく煙草をふかしながら鬱も同意する様に言い、その両隣ではシャオロン達が関心しながら観ている。
「ロボロ、今2人とも数どんな感じ?」
「それぞれ追い越しつつやわ」
「よぉ数えとるわロボロさん……」
会話をしながら観戦をしていれば、もう数えられる程になっていて。……そして、最後の1人をAが倒せば終了する。
「さて、結果はどうかね」
「さあな」
言葉を交わせば、同時に模擬刀を下ろした。
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作者名：米（よね） | 作成日時：2023年5月11日 12時
