P.25 私 ページ38
『あなたが私？』
「そう私。…って言っても実感ないよねー」
『こ、こんな綺麗な姿信じられるわけ』
「あら嬉しいわ(笑)私ナルシストだったかしら？」
『え、え？』
「でも自分に褒められられてもねぇ…ま、大人になればあなたもこうなるわよ」
『あ、あの』
「ん？なにかしら？」
『貴方は…どうしてあんなことを？』
「……守ってあげたかった」
『え？』
「私ね、この歌のせいでよってくる男はみんなこれ目当て…ってかこれでしか好きにならないって思ってたのよ。歌ったり話したりするだけで男は皆私を好きになる……でも、あの子は違った。純粋に私を、歌だけじゃなくて私を好きになってくれた」
『…』
「体に増えるあざ、傷…見てるだけでも痛々しくて可哀想で…ずっと変わってあげたかった……でも、私は何も出来ない。魔力の殆どは声に持ってかれて使える魔法はアースラ様には到底及ばない」
『…』
「そしたら私に会うためあんな傷だらけでやって来て…本当に馬鹿よあの子……こんな綺麗な子が死んで、私が生きてるなんて……耐えられなかった」
『だからって』
「じゃあ、聞くけど。今のあなたが私と同じ状況にいてそのまま死なせる？」
『それは！！…っ』
「しないわよね」
『でも、それじゃあ幸せになれないじゃないですか！！貴方もジョーも！一緒に居られるだけじゃダメなんですか？』
「…人間と人魚。結ばれるわけがないじゃない」
『ぁ…』
「今でこそアリエルちゃんがいたから貴方はそんな考えが持てるかもしれないけど……あの時アースラ様は魔女と言われた時よ。試すやつなんているわけないじゃない」
『…』
「でも、これだけは言えるわ」
『？』
「…後悔してないわ」
『！』
「その時は…きっと辛かったよね。貴方にばかり理由もなしにそんな目に遭わせて…本当に申し訳ないと思ってるわ……でも、私は貴方貴方は私…気持ちはなんとなくわかってるつもりよ」
『…自分でも不思議なんです。なんでか恨めなないんです、身代わりに慣れたことがむしろ嬉しくてあんな目にジョーがあってたら…私気が気じゃないと思います』
「私もよ」
『！』
「…私達は違うようで同じで同じなようで違う。生きた道がちがければその人の心も変わる。……貴方はジョーが好き？」
『……大好きです』
「じゃあ、ジャックくんは？」
『…彼は…』
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りあん(プロフ) - ののさん» わー！ありがとうございます！そう言っていただけると凄く嬉しいです･:*+.\(( °ω° ))/.:+ (2018年3月27日 16時) (
レス) id: ab066558ed (このIDを非表示/違反報告)
のの - な、なんていい話… (2018年3月27日 15時) (レス) id: aab11a0598 (このIDを非表示/違反報告)
りあん(プロフ) - ちょこさん» ちょこさんコメントありがとうございます！長いのに一気とは(笑） 嬉しいですヾ(*´∀｀*)ﾉ (2018年3月25日 22時) (レス) id: ab066558ed (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 素敵です！一気に読んじゃいました(^^) (2018年3月25日 21時) (レス) id: d9a05f340b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りあん | 作成日時：2018年1月13日 1時
