My life is for you… (ページ22)

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ここはどこ？

暗くて、冷たくて…海じゃない

！私…二本足だ！

それじゃあ…ここは…？

ギィィ

『！』

｢やぁ、A｣

『……』

優しそうな顔の人

この人…知ってる…

この顔…本心を隠した欲望を見せるこの顔が！

『お…にぃ…さま…』

｢おやおや、今日も母さん達にやられたんだね。可哀想に…｣

『っぅ！』ビクッ

｢だから言っただろ？この部屋から出たら怖い人たちしかいないんだ。でも大丈夫だよA、俺はお前を愛しているよ。俺だけがお前を愛してやるんだよ？｣

『や、やだっ』

いくら拒否をしたって成人の手に叶うはずかなかった

そうだ…私は…人間だ

産まれたのは普通の家だった

普通の家に生まれたはずだった

でも、私だけだれにも似てない

髪は銀色で、瞳は深い蒼

化け物って言われて毎日叩かれた

生きる理由も生まれる理由もなかった

'化け物！お前なんて生まれて来なければよかったんだ！'

'気持ち悪い！死んでちょうだい！'

ただ何かが違うだけでみんな私を殴った

でも、お兄様だけは優しかった

大丈夫大丈夫と慰めてくれた

嬉しかった

でも…そのうちお兄様も顔色が変わり

嫌なことがあれば私を殴り、機嫌がいい日は私を抱いた

幼い私にはすべてが気持ち悪くて嫌だった

だから何度も逃げ出した。部屋の窓を開けて落ちるように下に降りすぐ近くの海に行く

ここは海の魔女が出るからって誰も来ないんだって言ってた

だから、ここが唯一の安息の場所

傷だらけの体に砂はちょっと痛くて、血を洗うように海に入れば塩が傷をえぐるように痛む

毎日、毎日来てた

毎日、毎日泣いてた

誰も助けてくれない

私の髪が銀色だから、私の目が蒼だから

人と違うというだけでこんなに辛いなら

『しに…たいっ…』

｢……こんなところで死ぬんじゃないよ。死体が沈んでくるなんて嫌だぞ｣

どこからか聞こえてきた声

女の人の声

でも変な喋り方だった

そうだ…魔女さん！

これが私と魔女さんの出会いだ